最新の「Apple Watch Series 10」を2カ月使ってみた“正直な感想”
2024年9月に発売された「Apple Watch Series 10」(以下、Series 10)を購入し、まる約2カ月が経ちました。 【写真】駐車した車を探せる「コンパス」アプリなど、増えてきた便利機能も要チェック ここでは、改めて同製品の使い勝手について、思うところを正直にまとめてみます。
とにかくバッテリー充電が速いのが良い
同製品の新機能やアップデートを中心としたインプレッションについては、1カ月使った時点での感想をコラム記事にて紹介済みですが、特に良かったポイントをここでおさらいします。 Series 10は、とにかくバッテリーの充電速度が速さが特徴です。食後に食器を洗っている間や、入浴や洗顔をしている間に、ちょっと充電器にセットしておくだけでかなり充電されます。公称値は30分で0%から80%まで充電可能となっており、肌感覚としてもその通りだと感じます。 また、出先でバッテリーが少なくなったときには「低電力モード」に切り替えることで、大抵の場合は自宅に帰るまでの時間はバッテリーを持たせられます。バッテリー持ちに関する使い勝手はかなり良くなりました。 新機能である内蔵スピーカーの楽曲再生なども、音質が割と良い点は気に入っています。しかし残念ながら2カ月目に入って、そこまで利用頻度が高くなくなったので、それに関してはここでは割愛します。
「バイタル」アプリも少し試せた 発熱時の変化は?
使用1カ月目の時点ではいまいち未知数だったのが、watchOS 11で追加された「バイタル」アプリの使い勝手でした。2カ月間使ってみて思うのは「まだどう評価すればよいか、よく分からない」ということです。 たまたま筆者がSeries 10を購入して2カ月目に、39度台の熱を出した夜がありました。翌日にはケロッと治ってしまったので、原因は分かりません。 翌日、バイタルアプリを見てみると、日常的にほぼ毎晩正常値だったものが、その晩に関しては「心拍数」と「呼吸数」と「皮膚温」の項目が異常値になっており、「なるほど、こういうふうに表示されるのか」という知見を得ました。熱を出したときには皮膚温に変化があるのではと思っていましたが、心拍数や呼吸数の変化の方が顕著だったので、体調管理において複数項目の変化を把握できることはやはり大事なことなのだろうなと思います。 また、深部体温が39度を超えても、皮膚温は基準から1.38度しか上がらない点にも注目。0.5度くらいの変動であっても、体調変化として見逃さない方が良さそうですね。 今回の筆者のケースだと、先に具合が悪くなったのを自覚して体温も把握していたので、後からアプリに「睡眠時の心拍数と呼吸数と皮膚温が異常でした」と指摘されても、「いやもう分かってるよ……辛かったし……」と思うだけでした。これがもし自覚できない変化が続くような場合だったなら、先にバイタルアプリの変化によって体調不良の兆しを知ることができるのかもしれませんね。そういう意味では、1年くらい使い続けてみたい機能でもあります。 ちなみに、先述したようにバッテリー充電が速いので、寝る前に「おっと充電があまりない」と気づいたとしても、さっと充電器にセットして5分~10分ほど本でも読んでいれば、一晩の測定ができる程度のバッテリーがたまります。ゆえに、バイタルアプリを使い続けることにストレスは感じません。つるんとした安全なデザインもApple Watchならではなので、これからも睡眠計測用のデバイスとしての活躍には期待しています。 一方、睡眠モニタリングの精度そのものについては、従来通りですが“ちょっと不満あり”。夜中に目がパッと覚めてしまって、4時から6時くらいまで眠れずに目を閉じていたような夜も、一晩中しっかり眠れたかのように表示されたりします。従来世代のApple Watchでは「古い世代だから」と諦めていましたが、新世代でもさほど変化なしでした。購入を検討する際は、このあたりの精度は理解しておきましょう。まぁ、Apple Watchでもこうなるくらいなので、他のスマートウォッチでもおそらく限界がある部分でしょう……。