クジラ「淀ちゃん」処理めぐる不適切行為…市の入札等監視委員会の調査終結「疑惑や不信招かぬよう」 外部委員の調査は継続
2023年1月に淀川河口付近に迷い込んだクジラ「淀ちゃん」をめぐり、契約の相手方である海運業者との不適切な行為が明らかになった問題。市の入札等監視委員会は16日、一連の問題をめぐる調査を終えたことを明らかにしました。 2023年1月、淀川の河口付近に迷い込んで死んだクジラの「淀ちゃん」。大阪市から依頼を受けた海運業者が紀伊半島沖に沈めました。この処理をめぐり、大阪港湾局は、当初の試算の倍以上となる約8000万円で随意契約しました。 港湾局が調査したところ、この金額交渉の中で、担当ではない当時の課長が、海運業者の意向に沿って金額を引き上げるよう進言したり、契約交渉中に業者側と会食したりしていたほか、私費で購入した日本酒を海運業者に送るなどの問題が判明。契約相手方となり得る事業者との関係を定めた「マニュアル」に違反する行為などが29件確認されています。 港湾局は16日、市の入札等監視委員会に対し、マニュアルの違反行為について報告し、監視委員会は一連の問題について調査を終えたことが分かりました。 監視委員会の委員長は、「高いコンプライアンス意識で不断の改善をしながら、市民の疑惑や不信を招くことなく、説明責任を果たせるよう、公正な入札及び契約手続きを徹底いただきたい」とコメントしています。 一方、大阪市の横山市長は、「信頼を得られるように公平・透明性ある手続きを徹底していきたい」としています。 淀ちゃんの処理をめぐる問題では、来年2月には市の外部監査専門委員会も報告書を取りまとめることにしています。