次期トランプ政権の関税政策をあまり気にするな
ちなみにトランプさんの「やるべきことリスト」としては、夏の共和党大会の際に打ち出した「アジェンダ47」(第47代大統領の政策課題) がいちばん信頼に足ると筆者は考えている。 ご自分の名前を冠したURLに、以下の20か条の政策がまとめられている。すっきりと「らしい言葉」が並んでいて、ご自分で決めたとしか思えない。あの人、「プロジェクト2025」みたいな分厚い文書は、賭けてもいいけど読んでないですからね。
そしてこの中には、「関税」(Tariff)という言葉は1回も出てこないのである。 ■アジェンダ47の「中身」とは? 1. 国境を封鎖し、移民の侵入を阻止する。 2. アメリカ史上最大の強制送還作戦を実行する。 3. インフレを終わらせ、アメリカを再び手ごろな価格にする。 4. アメリカを圧倒的に世界有数のエネルギー生産国にする! 5. アウトソーシングをやめ、アメリカを製造業超大国にする。 6. 労働者に大幅な減税を行い、チップには課税しない!
7. 合衆国憲法、権利の章典、そして言論の自由、信教の自由、武器を携帯し持つ権利を含む基本的自由を守る。 8. 第3次世界大戦を防ぎ、ヨーロッパと中東の平和を回復する。そして国全体を覆うミサイル防衛のアイアンドームを作る。すべてアメリカ製で。 9. アメリカ国民に対する政府の兵器化に終止符を打つ。 10. 移民犯罪の蔓延を阻止し、外国の麻薬カルテルを解体し、ギャングの暴力を鎮圧し、そして凶悪犯罪者を監禁する。
11. ワシントンDCを含むわれわれの都市を再建し、安全で清潔で美しい都市を取り戻す。 12. わが国の軍隊を強化・近代化し、間違いなく世界最強の軍隊にする。 13. 米ドルを世界の基軸通貨として維持する。 14. 定年年齢の変更を含め、社会保障と医療費を削減することなく守り抜く。 15. 電気自動車(EV)の義務化を中止し、費用がかかり負担の大きい規制を削減する。 16. 批判的人種論、急進的ジェンダー思想、その他不適切な人種的、性的、政治的内容を子どもたちに押し付ける学校への連邦政府資金を削減する。