【多部未華子さん】小説『ツバキ文具店』の朗読に挑戦! Audibleは「子どもより早く起きて朝時間にじっくり聴きたい」
オーディオブックサービス「Audible」(オーディブル)で、小川糸さん著の長編小説『ツバキ文具店』の朗読を担当した多部未華子さん。 本作がドラマ化された際には主演を務めたこともあり、「思い入れのある作品」と語る多部さんに、朗読を通じて感じたこと、聴く読書体験のできる「Audible」への思いなどを語っていただきました。
思い入れのある作品。「他の人に読まれるなら自分が読みたい」と(笑)
透明感がありつつも、落ち着いた多部さんの声が、作品の世界観にマッチしていました。本作の朗読のお話があったときの率直な思いとは? 「Audibleでの朗読は以前も一度やらせていただいていて、声のお仕事の難しさは感じていました。でも、ドラマ化で参加させていただいた『ツバキ文具店』という思い入れのある作品だったので『他の人に読まれるぐらいなら、やっぱり自分が読みたい』と(笑)。とてもうれしくて、すぐに引き受けさせていただきました。収録の前は、もう一度作品を振り返って、単純に読めない漢字がないか確認したり、自分の中で解釈が違っていないか読み返したり。ただ、実際にやってみないとわからないことも多いので、現場で試しながら感覚をつかんでいくことが多いので……今回もまだまだ楽しむ余裕がないほど、難しかったです」 それは意外です。特に、どんなところが難しいと感じましたか? 「『声だけで表現する』ことは本当に大変だなと思います。同じ地声でも、日によって高いときと低いときがあるし、何となくテンションが違うかなと感じることもあるんですね。どれも無意識で、今回は5日間かけて収録をしたのですが、ちょっとした体調や気分の変化で声も日々変わってしまうんです。ディレクターさんなど周りのスタッフさんに、私の声を聞いて客観的に思うことを教えてもらい、細かく調整していきました。 あとは、セリフの朗読をするときに、どのくらい演じたほうがいいのかを毎回悩むんです。特に登場人物が男性だと、性別やキャラクターを意識したいけど、お芝居ではないからやりすぎもどうかな?とか。聞いている方がどう感じるかな?とか。スタッフさんと一緒にいい塩梅を見つけていくのは、大変だけどやりがいもありました」