余った去年のお米どうする?「古米」を美味しく復活させる方法を五ツ星お米マイスターが指南!
買う時は「何年産&精米日」のチェックを!
米は長持ちするイメージがあるので、表示などをチェックせずに買う人も多いかもしれません。でも、表示のチェックは必須だと西島さんは話します。 「米の袋には、“令和何年産”と収穫された年が書かれているので、まずいつ収穫された米なのか調べてください。さらに精米した日から味は落ちていくので、いつ精米された米なのかもチェック。この2点は必ず確認したうえで、できるだけ鮮度のよい新しい米を買うのがベストです!」 精米した米を美味しく食べる目安は、常温で2週間、冷蔵で1カ月半とのこと。さらにこれから暖房を使う家庭が増えてくるので、精米した米を買う人は、冷蔵保存は必須です。 「昔と今では保存法が全然違います。昔の家屋は使っていない涼しい部屋があったので、そこで常温で保管ができました。でも今は、特に都心に住んでいると、そんな部屋はないに等しい。トイレやお風呂でさえも暖房が入っているかもしれません。そのため、強制的に涼しい環境を作るしかありません。そのためには、冷蔵庫の野菜室が一番!」 保存法については、前回、詳しい方法を紹介しているので、こちらの記事を参考にしてください。
米に虫がわきやすいのは冬!梅雨はカビに注意!
また、住宅環境の変化により、現在は夏よりも冬に米に虫がわきやすいそう。 「家庭のお米に関してだけいうと、四季が逆転してしまった印象です。夏は冷房で涼しい環境をキープでき、暖房を使う冬の方が、室内が暖かいので虫がわきやすい。 虫がわくというのは、虫が食べるほど美味しい米である証拠。農薬の使用が少ない証なので安全性が高く、一概に悪いわけではないんです。でも、冬を越して春になると、米の中身を虫が食べて空っぽになっている、なんてことも稀にあるんですよ。 もし、虫がわいてしまったら日陰干しをしてください。日陰にお米を広い範囲に広げて、虫がいなくなるまで半日くらい待ちましょう。虫が巣を作っていたら、芋蔓式にピュピュッと取れるので、取り除いてから金網のザルに軽くこすりつけて、明らかに品質が低下しているお米をすり潰してしまえば、あとはキレイに食べられます。巣や卵は洗っている最中に流れてしまうので、特に問題なし。昔はそういう風にして、最後まで食べ切っていたんですよ」 そして、絶対に食べちゃいけないのは、カビが生えてしまった米。 「米にもパンに生えるような青カビや黄色いカビが生えることがあります。カビを見つけたら、残念ですが全部捨てるしかない。カビてしまった部分だけ取り除いてもダメ。目に見えなくてもすべての米に菌が蔓延しているので、絶対に食べてはいけません。流し台の下や押し入れの中など、特に湿気がこもりやすい場所で保管しているとカビが生えやすくなります」 また、芳香剤や灯油、香水などの側に置くのもNGとのこと。米はにんにくの香りなど自然の香りは吸わないのですが、人工的に作った香りは大好きで、米が全部吸ってしまうそう。灯油の側に置くと、一瞬で灯油臭い米になってしまい、それは研いでも直りません。なので、保存する場所には注意が必要ですね。