【50歳からの断捨離®道/キッチン編】片づけられない人の口癖は「せっかく」「もしかして」「めんどくさい」
小物の引き出し収納も見せてもらった!
「さぁ、お鍋やフライパンなど大物が入っている引き出しのあとは、細々としたものを収めてある引き出しの中をお見せしますね。フライパンと圧力鍋をしまってある引き出しの上には、おたまやキッチンばさみなどのツールを入れています」 キッチンばさみはツヴィリング、計量スプーンやおたまは無印良品のもの。昔はとかく100円ショップのもので揃えがちだったが、今は使いやすさ、手入れのしやすさ、そのモノの形が美しいものを厳選している。密閉容器には雑穀、片栗粉、小麦粉、ベーキングパウダー、粉砂糖、黒ごま、乾燥ワカメなど日々使うものが。水仕事のあとに塗るハンドクリームもここに収納(はさみの右隣)。 「またモノが出しっぱなしにならない家を考える際、〝ワンアクションで出せる、しまえる〟のほかに同じくらい大事なことがあります」
モノの置き場所は、〝使いやすさ〟から決める
「モノの置き場所を決める際、動線にはそれほどこだわっていませんが、使いやすさを考えたら自然に動線に沿ってきます。 どの引き出しに何をしまうのか。それにはまず大まかなゾーニングを考えます。すると動線もスマートに」
「たとえば我が家の場合、シンク下の引き出しにしまってあるのは、ざるやボウル、包丁です」 ざるやボウル、包丁の他には、計量カップ、毎朝紅茶を淹れるときに使うポット、包丁研ぎ、洗って繰り返し使えるキッチンペーパーやラップ類が。 「なぜかというと野菜を洗う、お米を研ぐ、水をきるといった作業はシンクで行います。その際に使うボウルやざるなどのしまい場所は、シンクから一番近くて出しやすいこの引き出しが私にはベストなのです。 先にお見せしたお鍋やフライパンの置き場所も同じです。コンロで使うものはコンロのそばに置く。そうすれば、出しやすくしまいやすいからです」
「では、続けて他の引き出しもお見せしますね。システムキッチンの反対側、壁際のカウンターの一番上の引き出しにはしゃもじやピーラー、菜箸などをしまってあります」 一番右端はドライバー。なぜキッチンにドライバーが?といぶかる編集部の担当者に返ってきた返事は「お鍋をつけ置き洗いするとき、取っ手や蓋のつまみなど、取り外せるパーツは全てこのドライバーで外しておくため」。ピーラーの左隣にあるのはとげぬきで、魚をさくで購入した際の骨取り用。砂糖用のふるい、シロップを塗るためのシリコン製の刷毛など、趣味のケーキ作りで使うツールもここに収納。一般的にはどこの家にも複数ある菜箸も、佐藤家ではこの一膳のみ。 「こういった始終使うものは、いちいち屈んでとるのは面倒ですから、自分が立ったままさっと取り出しやすい位置(腰の高さくらいのところ)の引き出しに収納しています。またモノが出しやすくしまい場所にあれば、何より自分がラクなのですが、もうひとつうれしい効果も。家族が自然とお手伝いしてくれる、または手伝いを頼んだときやりやすくなるのです」