<地下鉄サリン20年>オウムの本質はサリン事件の頃と「変わらない」
未曾有のテロ 風化させるな
地下鉄サリン事件から20年の月日が流れましたが、この未曾有のテロを決して風化させてはいけません。教団も、まず閉鎖的で欺瞞的な体質を改め、反省すべきは真摯に反省し、被害者及び家族への補償も誠意を込めて行わなければなりません。教団の危険性が払拭されない限り、公安調査庁の観察処分は続くでしょうし、国際社会もテロ組織としての烙印を取り下げることはないでしょう。
--------------------------------------------------- ■安部川元伸(あべかわ・もとのぶ) 神奈川県出身。1975年上智大学卒業後、76年に公安調査庁に入庁。本庁勤務時代は、主に国際渉外業務と国際テロを担当し、9.11米国同時多発テロ、北海道洞爺湖サミットの情報収集・分析業務で陣頭指揮を執った。07年から国際調査企画官、公安調査管理官、調査第二部第二課長、東北公安調査局長を歴任し、13年3月定年退職。著書 「国際テロリズム101問」(立花書房)、同改訂、同第二版