なぜ点が取れない? 札幌、「攻撃的チームを名乗るうえであってはならない」現状打破への一手
鈴木武蔵らFW陣にいかにいい形でボールを持たせられるか
岡村が課題に挙げたのは、3試合連続ノーゴール中の攻撃だ。札幌はボール支配率でリーグトップ5に入るが、1試合の平均シュート数はリーグ17位、20試合で総得点16はリーグ最少と本来得意なはずの攻撃で苦しんでいる。 岡村は「あとは攻撃の部分で、無得点は攻撃的チームを名乗るうえであってはならないと思う。得点を何がなんでも取ってほしい。うしろの選手は前の選手に託すしかないので、できるだけチャンスを作ってあげないといけない。(鈴木)武蔵くんのギャップに入るところも1本上手く使えたし、ああいったシーンをもっと増やして、起点になっていきたい」と、攻撃陣のサポートを誓った。 また、3バックの一角で2試合連続スタメン出場となったDF髙尾瑠も得点が取れない状況について、「うしろからのボールが上手くFW陣にいい形で行っていないという印象。最後のところのクロスの質、トラップがズレるとかそういうところだと思う」と言及。「クロスは僕も上げるので合わせられるようにちゃんと練習しないといけないし、上手くFWの選手が前を向けるようにボールをつけたい」と改善点を挙げた。 岡村によれば、ペトロヴィッチ監督はFC東京に敗れた直後のロッカールームで、「次の試合は本当に大事だから」「(6月29日のJ1第21節アルビレックス)新潟戦に勝てれば、自分たちはまだ残留できると思う」と選手たちに言葉をかけたという。岡村も「僕たちは監督の言葉を信じるだけ」と前を向く。 「次で勝てれば流れができると思うし、新潟は相性的にも悪くない。つないでくるチームに対して自分たちがどれだけプレッシャーをかけられるか。次の新潟戦は本当に大事。何がなんでも勝ちに行きたい。まだあと18試合、諦めないでやり続けたい」 すでに5月29日にペトロヴィッチ監督の今季終了までの続投を発表している札幌。指揮官の志向する攻撃的サッカーを取り戻し、J1残留に向けて巻き返せるだろうか。
FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda