【秋華賞】オークスの着順で明暗くっきり データで導く穴馬候補3頭
京都芝2000mはハービンジャーの庭! チルカーノ
2頭目はチルカーノを取り上げる。皐月賞馬ジオグリフの半妹という良血馬で、8月に中京で2勝クラスの長久手特別を勝った。 京都芝2000mの特注血統はハービンジャー。過去5年の当コースで産駒成績【7-15-6-52】複勝率35.0%、単回収率184%、複回収率128%と猛威を振るっている。特に牝馬は【3-7-4-19】複勝率42.4%、単回収率307%、複回収率208%。京都芝2000mは“ハービンジャーの庭”といっても過言ではない。 チルカーノは母アロマティコがこのレースの3着馬でもあり、秋華賞血統と呼ぶにふさわしい。2走前は先行策に出たぶんラストがやや甘くなって0.4秒差で敗れたが、前走はそれを踏まえてかじっくり溜める形を選択、直線はよく切れた。再び差し脚が生きる展開になれば上位進出があっていい。
馬券好きの心強い味方「加藤士津八厩舎」 クリスマスパレード
ラストはクリスマスパレードを選んだ。紫苑Sで1:56.6のレコード勝ちを収め、本番へ臨む。管理するのは開業7年目の加藤士津八厩舎。皐月賞2着のコスモキュランダや阪神JF3着のコラソンビートと同じ厩舎だ。この加藤士厩舎、馬券好きならぜひ名前を覚えておきたい。 加藤士厩舎の年度別成績を見ると、昨年は単回収率207%、複回収率110%、今年は先週終了時点で単回収率257%、複回収率109%と非常に高い数値をマークしている。ここ2年は単勝をベタ買いするだけでお金が2倍以上になっていた計算だ。なんとシンプルで夢のある話だろう。 本年に限ると芝2000m戦で【2-4-1-5】複勝率58.3%、単回収率345%、複回収率177%。距離問わず重賞レースでは【2-3-0-5】複勝率50.0%、単回収率415%、複回収率138%。好走率、馬券的妙味の両面で素晴らしい。 クリスマスパレードは3走前フローラSで8枠14番の不利に泣き、オークスの優先出走権獲得ならず。そこでダートの関東オークスに出走したが、一言でいうと適性がなかった。芝の内回りかつ1周競馬はベスト条件で、立ち回りの巧さを生かせれば春の実績馬たちに一泡吹かせるシーンもありうる。 <ライタープロフィール> 鈴木ユウヤ 東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、X(Twitter)やブログで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。
鈴木ユウヤ