小池都知事「断腸の思い」 東京五輪、都内は無観客に
東京都の小池百合子知事は8日、記者会見し、東京五輪の観客人数ついて「都内では感染拡大防止に向ける観点から無観客とすることとした」と語った。
同日、都、政府、組織委、IOC、IPCの代表者による「5者協議」が開かれた。小池知事は、その場で「都民の命と健康を守り、安全を重視した大会とするために人流を抑制し、感染拡大防止に向けたより厳しい措置が必要である」などと発言したことを説明。 「大会会場で直接見たいということで楽しみにしておられた方々もたくさんいらっしゃると思う。断腸の思いだが、是非ご家族で、ご自宅で安全安心に大会を存分にご覧いただきたい」と呼び掛けた。 パラリンピックについては「オリンピックが閉会した時点で感染状況などを踏まえて判断を(する)ということになった。なんとしても感染拡大を抑える、そして安全にパラリンピックを迎えたい」と述べた。
観客上限をめぐるこれまでの動き
東京五輪・パラリンピックの観客客数をめぐっては3月、世界的な新型コロナウイルスのまん延にともない、海外からの観戦客を受け入れないことを決定。6月21日に開かれた5者協議では「全ての会場において観客数の上限を収容定員50%以内で1万人とする」(組織委・橋本聖子会長)ことなどが合意された。 一方、この5者協議では、7月12日以降に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出された際には「無観客も含め当該措置が発動されたときの措置内容を踏まえた対応を基本とする」(同会長)ことも話し合われた。 政府コロナ分科会の尾身茂会長ら感染症専門家は6月、感染拡大リスクが最も低いとして「無観客開催が最も望ましい」との考えを示していた。