「あの頃は…」とバブル時代の話をよく50代上司から聞きます。「昭和」の時代はそんなにすごかったのでしょうか?
バブル時代を経験してきた方の話を聞いていると、今と価値観が異なっていて驚いた経験のある方もいるでしょう。バブル時代は株価の上昇による好景気により、貯めるお金よりも使うお金のほうが多い方も少なからずいたようです。 しかし、バブル経済はいい面だけではなかったので、バブル時代を理解するためには実態を把握しておくことが大切です。今回は、バブル世代の価値観やバブル時代の特徴などについてご紹介します。
バブル世代の価値観とは
「世代別『お金事情』に関する実態調査(松井証券株式会社調べ)」によると、25歳で貯蓄がないと仮定し、収入の半分の価格のものを購入するときの行動について、Z世代(25歳)、ミレニアル世代(35歳)、バブル世代(55歳)の方に質問をしています。 結果、Z世代の方は1位が「貯蓄が貯まったら買う」で48.5%、2位が「安価な類似商品を買う」で21.5%、3位が「ローンして買う」で20.5%でした。一方バブル世代だと、同質問に対する回答は1位が「貯蓄が貯まったら買う」で56.0%、2位は「ローンをして買う」で32.0%、3位の「安価な類似商品を買う」は9.0%でした。 バブル世代とZ世代では、同じ条件でも大きな額の商品を購入するときの価値観に差があることが分かります。バブル世代は、ほしいものは類似商品ではなく、ローンを組んででもオリジナル商品を購入したい、と考えている方がZ世代よりも多いといえるでしょう。 さらに、同調査では「25歳のときに自由に使えた(使える)金額と、貯蓄に回していた(回している)金額」についてもアンケートをとっています。 すると、Z世代は自由に使えるお金が月に平均5万1000円、貯蓄に回すお金は月に平均5万9000円だったのに対し、バブル世代は月に使えるお金が平均6万1000円、貯蓄に回すのは月に平均4万1000円と、自由に使えるお金の方が多い結果でした。 同質問では、ミレニアル世代の回答はZ世代とバブル世代の中間にあたる金額であることからも、バブル世代に近づくにつれ、25歳時には貯金よりも消費志向を有している方が多かったと考えられます。