【注目ドライバー】強力なバックアップを結果に結び付けられるのか、F1で8シーズン目を迎えたランス・ストロール|アストンマーティン|F1
ウィリアムズからレーシング・ポイントへ
2018年は競争力で劣るウィリアムズのマシンで苦戦し、入賞2回で総合18位という結果だったが、翌2019年にレーシング・ポイントへ加わることが決定。この移籍には、父ローレンスの投資グループがフォース・インディア(のちにレーシング・ポイントへ改称)を買収し、チームのオーナーとして息子を迎え入れたという背景があった。 父がオーナー、子がドライバーという体制となった2019年は、第11戦ドイツGPでピットストップのタイミングがズバリと決まり、4位入賞。マシンの開発に遅れが生じたこともあり、このレースが同シーズン最大のハイライトとなった。 そして迎えた2020年はレーシング・ポイントのポテンシャルがメルセデス、レッドブルに次ぐ3番手争いを展開するレベルまで上昇。ストロールは相棒セルジオ・ペレスに比べてポイント数でこそ見劣りはしたが、第14戦トルコGPではウェットコンディションの中で抜群のコントロール力を発揮し、キャリア初のポールポジションをマーク。決勝でも濡れた路面の中で先行し、一時はファステストラップを連発しながらトップを快走した。だが結果的に2020シーズンは2度3位表彰台に上がったのが最高成績で、年間11位に終わっている。また、第11戦アイフェルGPでは土曜日のセッションを前に体調不良を訴えて欠場。後に新型コロナウイルスに感染していたことを公表し、チーム含め批判の対象にもなった。 父ローレンスが英国の自動車メーカー「アストンマーティン」の株式を買収して大株主となり、レーシング・ポイントは2021年からチーム名がアストンマーティンへと生まれ変わることに。新たな相棒として、4度の王者セバスチャン・ベッテルが僚友となった。
2021年シーズンは中団でやや苦戦
前年はレーシング・ポイントの最終シーズンでコンストラクターズ4位と躍進を見せたが、2021年のアストンマーティン初年度は前年に比べてややメルセデス&レッドブルのトップ争いから離される状況に。ストロールも開幕戦のバーレーンGPで10位入賞を果たしたものの、終盤にはアルファタウリのルーキー角田裕毅にオーバーテイクを許しての開幕10位となった。 第2戦エミリア・ロマーニャGP、第5戦モナコGPでストロールは8位入賞を果たすも、チームはアルピーヌ、アルファタウリとの中団争いでもやや苦戦を強いられる。 結局ストロールは22レース中、予選Q3に進出したのは6回。シーズンを通じての最高位は第20戦カタールGPの6位フィニッシュで、入賞回数は9度で34ポイントを手にした。ドライバーズランキング13位で2021年シーズンを終えている。