のり網を傷つけたら、賠償金は100万円を超える!? ウィンドサーファーが「のり養殖施設」の ロープに引っかかり動けず。通報から 約2時間後、水上バイクに救助される【千葉県・富津岬沖】
のり網に引っ掛かったウィンドサーファーを、水上バイクが救助
10月20日(日)午前7時35分ごろ、千葉県富津市の富津岬沖で「ウィンドサーファーが 第一海堡方向へ流されている」と、目撃者からの通報があった。 木更津海上保安署が、巡視艇などで捜索したところ、約2時間後に 富津岬から約870メートルの沖合で男性を無事に救助。救助されたのは、館山市に住む69歳の男性でケガはなかった。 同海上保安署によると、男性は午前6時30分ごろから1人でウィンドサーフィンをしていたところ、6時40分ごろに、海上に設置されていた「のり養殖施設(のり網)」の枠綱にボードが引っかかった。 すぐに離れようとしたが、波が高く海上が荒れていたためボードを引き離せず、「のり網」に掴まって救助を待っていたという。男性は、ライフジャケットを着用していた。 事故当時、風速は約12メートル、波の高さは約2~3メートル。 消防署でも救助用ゴムボートを出そうとしたが、風が強かったため断念。富津岬で水上バイクに乗るユーザーが、男性を発見したという。
「のり網」を傷つけた場合、賠償金額は100万円を超えることもある
事故のあった「のり網」を管理している「新富津漁業協同組合」に話を聞くと、「今回の事故で、“のり網”の破損被害はありませんでした。接触したのが、エンジンが装着されていない ウィンドサーフィンだったことが幸いした」と語る。 もし「のり網」を傷つけたら、民事上の責任を問われ、損害賠償が請求される。被害の程度にもよるが、他の海域では600~700万円請求されたケースも実際にある。
養殖施設には近寄らない! これが一番の防止策
江戸前のりの一大産地である富津市や木更津市の沖合では、毎年10月~4月まで、沖合約2~3km以内の漁場に「のり網」が設置される。 「のり網」には目印のブイが付けられているが、意識しないと見つけられないほどの大きさだという。このため、網にプレジャーボートなどのプロペラが絡まり、航行不能になる事故が後を絶たない。 木更津海上保安署や漁協などでも、注意を呼び掛けているが、一番の防止策は、養殖施設には近寄らないことだ。 もし、この付近をプレジャーボートや水上バイクで走るのなら、事前に養殖漁場の情報を調べて、くれぐれも網を傷つけることがないようにしてほしい。
【関連記事】
- 欧米では、“船”に対して 深い「リスペクト」がある、だから「靴」を“脱いで”乗る! 『 “プロ”が語った 「ボート遊び」!』 海に囲まれた日本で 「マリン文化」を 育てたい! (インタビュー第1回)
- アメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイが造船に携わった「美しき フィッシング ボート」。この船が 海の男たちを魅了し続けてきた理由とは?
- 【特集記事】海の男たちを魅了し続けてきた「美しき名船」「RYBOVICH 40' SPORT FISH “TWENTY”」【ワールドジェットスポーツマガジン10月号】
- 「水上バイク」 遭難事故 !『波の中での「2人乗り」が“最悪”な理由』 チャンピオンが語る、波の恐しさ
- ヤフコメで書かれている『 "水上バイク"なんて ツマラナイ・すぐに"飽きる" 』は ホント なのか !?