【ボクシング】王者国本陸が1回TKOで竹迫にリベンジ&V2成功 WBOAPミドル級王座戦
<ボクシング:WBOアジア・パシフィックミドル級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇大阪市住吉スポーツセンター 王者国本陸(27=六島)が、1回TKOで2度目の防衛に成功した。 21年5月に1回KO負けした竹迫司登(33=ワールドスポーツ)を挑戦者に迎えた。 国本はがっちりとガードを固めてじりじりと前進。竹迫のコンビネーションをブロックしながら、距離を詰めた。「入場前からトレーナーに『ガードやぞ、ガードやぞ』と言われていた。竹迫さん相手に、よけるのはできないと思って、ガードで受ける、受けると我慢していった」 静かな立ち上がりだったが、2分過ぎに右フックがカウンター気味にヒットして、竹迫からダウンを奪った。「たまたまカウンターになれば、という話を試合前からしていた。『カウンターは狙うな』とも言われていた。右をしっかり打つこと、それを考えていた」。 相手は立ち上がったが、ダメージは明らか。一気に訪れたチャンスに「うれしくてつめちゃいました。打ち返されたけど、ここで行かなきゃ後でしんどい。倒されてもいいからいったろう、と」。 右ボディーフック→左フック→右フックの3連打をヒットさせて、最後は体勢を崩した竹迫に右の打ち下ろしをたたき込んだ。前のめりに倒れた竹迫の姿に、レフェリーが試合を止めて、国本は叫び声を上げた。 「竹迫さんはNO1。絶対にやりかえしてやろうと思った。プロ14戦目で一番うれしかった。試合が終わって叫んだのは初めて」と喜びを口にした。 竹迫戦に向けて、ジムはオーストラリアから2人のスパーリングパートナーを呼んだ。1人はスーパーミドル級の選手で、国本は「いつもは90キロぐらいある選手で。何度も効かされて、何度も意識を飛ばされた。それに比べたら、今日は最初のジャブを受けた時に、いけると思った」と枝川会長に感謝。「自分の弱点を見つめ直した。自分はスパーでも効いたことがなくて、打たれ強いと思っていた。でも竹迫さんとやって(1回KO負けして)テンプルやアゴはガードしないといけないなと。強く打てばいいやん、と思っていたが、トレーナーのいうことを聞くようになった」と照れくさそうに言った。 戦績は国本が13勝(7KO)1敗、竹迫は17勝(15KO)3敗1分けとなった。【益田一弘】