「楽に受験できる」「実績やPR重視」は本当か? 噂だらけ「総合型入試と探究」理想と現実のズレ 来年に向け確認を
これからの時代に大学が担う教育は、AIに使われる人材を養成するのではなく、AIを使う人材の養成だ。 一方で、選抜性の高い大学においても、なにをどのように審査されているのかがわかりにくいのは確かだ。アドミッションポリシー(学生受け入れ方針)を読んでも抽象的でなにをどのように審査されるかを読み解くことは難儀だ。 そのような中、関西大学は総合型選抜(関西大学では「AO入試」と呼称)の受験生に向けて、総合型選抜ではどのような準備をしたらいいかを記載した冊子を作っている。アドミッションポリシーの具体化だ。学部によって審査の方法は異なるが、それぞれの学部でなにを受験生に求めているかを述べている。
ここに書かれていることは関西大学に限ったことではない。多くの大学でも求めるような汎用的な観点であるから、ぜひ参考にしてもらいたい。 次回は、総合型選抜のあるべき姿や大学教育、そして「探究」との関係を説いていく。 総合型入試と探究をテーマにシリーズでお届けしています。 第1回:大学入試の多様化進む「一般と総合型」何が違う? 第2回:大学入試は「年内合格続々」、東洋大が広げた波紋
後藤 健夫 :教育ジャーナリスト