長崎ヴェルカの新戦力、山口颯斗が語る大きな手応え「人生で1番キツイですけど、バスケ選手としてもっと成長できる」
「これだけやらせてもらっている以上、結果を残さないといけないです」
山口の持ち味は外角シュートに加え、195cmのサイズと巧みなボールハンドリングを生かしたアタックからのレイアップやキックアウトのパス。そして、自らリバウンドを取って素早くボールプッシュできるなど多彩なオフェンス能力にある。スモールボールで機動力を重視する長崎のスタイルとの相性は抜群であり、本人も「(チームスタイルが)僕に合っていると思って新天地にヴェルカを選んでいます。モーディのバスケットにアジャストするのは大変ですけど、徐々にできていると思います」と手応えを語る。 このアジャストへの苦労については、次の違いを挙げる。「ヴェルカではフローオフェンスで流れの中で攻めていくことで、自分がボールを持つ時間はこれまでに比べると減っています。ただ、その中でもクリエイトしていく回数は変わらないです」 今はモーディヘッドコーチの要求に応えることに苦労しているが、指揮官へ全幅の信頼を寄せている。「情熱的かつ、とてもスマートでリスペクトしています。彼についていけば間違いない。ミーティングをやっていると、これは勝てるというイメージを浮かべられますし、強いチームになれると感じます」 そして、新たな指揮官の下で、個人としてもさらなる進化を遂げられると確信している。「このチームに来て、モーディの下で今までやったことのない役割、プレーを与えられています。考えさせられることが多いですし、ディフェンスでは最初からエンジン全開のフルスロットルと、今までより高い強度を要求されます。人生で1番キツイですけど、バスケ選手としてもっと成長できると思います」 「人生で1番きついです」と言った時、山口の表情には笑顔が見えた。これこそ、長崎で充実の日々を過ごせている証拠だ。また、この試合が示すようにウイングの要の1人として起用されていることで、「これだけやらしてもらっている以上、結果を残さないといけないです」と強い覚悟を見せる。 豊富な運動量が求められ、スピードと激しさを前面に押し出す長崎のスタイル。それを体現し、チームの躍進に繋げるには山口の活躍が不可欠になる。そんな期待感を大きく抱かせてくれる、プレシーズンだった。
バスケット・カウント編集部