「脳が衰える人」が食事中“無意識”にしていること 「休んでもとれない”脳疲れ”」を超回復する簡単すぎる方法は?
■スマホ見ながら食事は全然休めていない 「マルチタスク化」も進んでいます。 職場では、複数のタスクを同時に処理する「マルチタスク」が常態化しました。 仕事Aについてアポイント入れを進めながら、仕事Bの資料を作成し、仕事Cに関する会議に出席して、仕事Dの仕込みをする……。 このように「〇〇をしながら、〇〇をする」状態が当たり前になっています。 日常生活のなかでもマルチタスク化は進んでいます。 スマホ見ながら食事。
通勤しながら勉強、音楽を聴きながら読書。 誰に命じられたわけでもないのに、効率を重視する傾向も相まって私たちは「○○しながら○○」を続け、脳に疲れをため込んでいます。 その結果、何が起きたか。 私たちの生活から「一つのことに意識を集中する」時間が消えました。 私たちは、いつも何かをしながら別のことを考えていて、「心ここにあらず」の状態で過ごしています。 ■「心ここにあらず」が疲れる原因 脳科学は、この「心ここにあらず」を「マインドワンダリング」と表現します。
私たちの心(マインド)は常にさまよっている(ワンダリング)。 現代を生きている限り、マインドワンダリングから逃れるのは至難の業です。 脳が疲れている直接の原因が、これです。 というのも、脳科学の研究によると、マインドワンダリング中の脳はエネルギー消費が激しいことがわかっているのです。 それは、脳にある神経回路 「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」 によるものです。 デフォルト・モード・ネットワークとは、解決方法が定まっていない問題についてあれこれと考えをめぐらせるときに活性化する神経回路のこと。
なお、マインドフルネスと密接な関係にあるとされる脳内ネットワークが、さらに2つあることがわかっています。 目標実現のために計画を立てたり、ゴールに向かって集中的に作業したりするときに活性化する「セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)」と、DMNとCENを切り替える働きを持つ「セイリエンス・ネットワーク(SN)」です。 DMNが消費するエネルギーは、脳全体の消費エネルギーのなんと6割以上におよぶとされています。