『キングダム 大将軍の帰還』インタビューPart.2 山﨑賢人 「20代を共に歩んできた信の成長にあわせ変化した気持ち」
映画『キングダム』シリーズ最新作、『キングダム 大将軍の帰還』が、ついに7月12日に公開された。本作では、前作から続く隣国・趙との国の存亡をかけた総力戦「馬陽の戦い」のクライマックスが描かれる。 原泰久によるマンガ「キングダム」の累計発行部数は、集英社の青年マンガ史上初となる1億部を突破(2023年11月時点)。映画シリーズは『キングダム』(2019)を皮切りに、『キングダム2 遥かなる大地へ』(2022)、『キングダム 運命の炎』(2023)と公開すると、1作目から3作連続で興行収入50億円超、シリーズ累計動員数1,000万人以上と、「キングダム」は原作、実写化映画ともに押しも押されもせぬ人気作品だ。 実写化キャストは、天下の大将軍を目指す主人公・信役の山﨑賢人、中華統一に挑む若き秦国王・嬴政役の吉沢亮、軍師見習いとして励む河了貂役の橋本環奈、飛信隊の副長として信と共に戦う羌瘣役の清野菜名、秦国・総大将として戦地に舞い戻った大将軍・王騎役の大沢たかおら豪華メンバーが出演。今作からは、自らを武神と名乗る趙軍の総大将・龐煖役に吉川晃司、謎多き軍師・李牧役に小栗旬が参加する。 今回、主演の山﨑賢人にインタビュー。彼は「キングダム シリーズ」を演じて何を得て何が変わったのか。
武神・龐煖との戦いで
ーー今作は、飛信隊が趙軍総大将の龐煖に襲撃されるシーンから始まります。龐煖役の吉川さんの印象はいかがでしたか? 吉川さんは本当に龐煖のようで。ストイックにずっと龐煖という役に向き合っていらっしゃいました。 龐煖の持っている矛があるじゃないですか。 斬って斬って斬って、ここに矛を収めて、こうやって出す、といった日本刀でいう納刀とか抜刀っていう動きを意識しているみたいなことを聞いて、そういうアプローチの仕方も面白いし、ご自分の中で考えていらっしゃったのはすごいなと思いました。 ーー冒頭の龐煖との撮影シーンで、「飛信隊のみんなが、絶対に信を生かす、信を守るっていう熱い思いと団結力を感じて演じながら泣いた」とコメントされています。そのとき、どういう気持ちで思わず泣いてしまったのか、お聞かせください。 撮影をしているときは、ずっと信としてその場にいるので、尾平や尾到、沛浪とか、それ以外の飛信隊のみんなもその人にしか見えない状態なんです。今までの積み重ねもあるんですかね。気絶しているシーンなので、別に何もしなくていいんですよ。目をつぶってればいいだけなんですけど、"いいシーンだな"とか"みんな優しいなぁ"みたいな感じで。 めっちゃ号泣ではなくて、ちゃんと気絶しているっていうお芝居を継続しなきゃっていう冷静な気持ちもあるんですよ。でも、もしこの時ちょっとでも信に意識があったら、"本当は泣くんだろうか"と思ったら、自分もただただ涙が出てきて‥‥。台本上で涙があるべきシーンはあるんですけど、必要じゃないところで、っていうのは、あんまりないかもしれない。 でも、めちゃくちゃ原作マンガを読んでいるので、該当するコマが浮かんでいたりするのかもしれないですね。実際にこのシーンを撮影しているときの雰囲気はめっちゃいいので、どっちもですかね。