『キングダム 大将軍の帰還』インタビューPart.2 山﨑賢人 「20代を共に歩んできた信の成長にあわせ変化した気持ち」
王騎将軍から受け継いだもの
ーー4作目までの経験を経て、共演者の皆さんと関係性が深まった出来事はありましたか? 飛信隊のみんなとも時間が経てば経つほど、仲良くなっていったし、王騎役の大沢さんとも、いっぱい話して、距離もすごく縮まりました。 今作のクライマックスシーンは、大沢さんご自身と、王騎将軍を演じるうえでの生き様みたいなものとか、そういうものが全部重なって見えて、僕自身の気持ちもすごく乗りましたね。 ーー今作で信は王騎将軍から、その意志を受け継ぐことになります。山﨑さんが大沢さんから受け取ったものはありましたか? 最後にみんなへ檄を飛ばすシーンは、王騎将軍の意志を受け継ぐ気持ちで演じていましたね。シリーズ4作を経て、大沢さんからは、本当にいろんな刺激を受けて勉強になりました。 王騎将軍という役へ向かううえでの俳優としてのアプローチだったり、現場でどうあるべきかだったり、そういうものも全部受け継ぐじゃないですけど、自分の中ではめちゃめちゃ大きい存在になりました。これからも自分の中で忘れないで活かしていきたいです。 ーー王騎将軍に見せてもらった将軍の景色ではないですが、座長の景色ってどんな景色ですか? 座長しての景色ですか‥‥。でも将軍の見る景色と同じように、みんなに支えられて、広く視野を持って見ることも大事なんだなって思いました。そして、なおかつ自分が先頭になって、一番力を尽くして突撃していく。全部を持ち合わせてないと、できないのかなって思ったりしています。 ーー山﨑さんは20代をほぼ「キングダム」と共に過ごしていると思います。この作品に出会って、ご自身の中で変わったこととかありますか? 変わりまくったんじゃないかな。でも自分の人生の変化と共に進んできた作品だから『キングダム』のおかげで変わったのか、正直よくわからないですね。 もともとアクションがすごく好きではあったんです。それが『キングダム』という作品に出会って、めちゃめちゃ大好きになりましたし、もっと頑張りたいと思うようになりました。 『キングダム』に出演した後の違う作品にも、すごく活きているし、自分自身が変わっていっているのは確かです。もっと静かな作品をやっている未来もあったと思うんですよ。でも、今はド直球なエンターテインメント作品を皆さんに届けたいっていう気持ちになっています。 ーー最後に、今作を観る方へメッセージをいただきたいです。 本当に今まで観たことのないような日本映画が完成したと思っています。本当に楽しくて、心震わされる作品なので、「キングダム シリーズ」を観たことがない人も、ものすごい映像体験を味わうために、映画館の大スクリーンでぜひ観てほしいです。 これまで、チームのみんなも想いを重ねてきて、どんどん乗ってきているので、今まで「キングダム シリーズ」を観てきてくださっている方々も同じようにどんどん想いが強くなってきていると思うんですよ。 今回、シリーズの最終章という、ひとつの集大成なので、最後まで見届けてほしいです。
取材・文 / 小倉靖史