デジタル給与がPayPayでまもなく開始 スキマバイトと「親和性高い」【WBS】
デジタル給与は主流になる?
ではPayPayでデジタル給与を受け取る場合、どんな手続きが必要なんでしょうか? まず希望する従業員と雇用主の企業との間で労使協定を締結する必要があります。次に従業員がPayPayアプリで申請し、取得した入金用の口座番号を企業に伝えると、デジタル給与が受け取れます。なお従業員がPayPay銀行の口座を新たに作る必要はありません。今、au PAYや楽天ペイなどもデジタル給与事業への参入を目指し、労働関連の制度を所管する厚生労働省の審査を受けています。 ただ、ほとんどの人は銀行振り込みで給与を受け取っていて、デジタル給与は例外ではないかと感じる人も多いと思います。実は労働基準法では「賃金は通貨で支払わなければならない」と定められていて、銀行振り込みも法的には例外的に認められているだけです。 銀行振り込みが主流になったきっかけは、実は1968年に起きた3億円事件と言われています。昭和の未解決事件として有名ですが、ボーナスとして支給するためにジュラルミンケースに入れて運ばれていた約3億円の現金が銀行から輸送中に強奪されてしまった事件です。この事件を機に、より安全な銀行振り込みが主流になったといわれています。 今後キャッシュレス化が進む中で、デジタル給与支払いも例外を超えて主流になっていく未来が来るのでしょうか。 ※ワールドビジネスサテライト