新浪氏、25年はGDP成長率1%に回復と予想-国内外から投資意欲
(ブルームバーグ): 経済同友会の新浪剛史代表幹事(サントリーホールディングス社長)は、2025年の日本経済の見通しについて、国内総生産(GDP)成長率は1%程度まで回復するとの見通しを示した。
新浪氏は7日のインタビューで、労働力不足を背景とした人工知能(AI)などへのデジタル投資が国内投資の原動力になると指摘し、「日本だけでなく海外の企業も意欲的だ」と述べた。賃金の引き上げで働き手の意欲を高め、より良い条件の職場を求める流れを作ることも日本経済を押し上げる要因として挙げた。
米国でトランプ新政権が誕生し関税引き上げが実現すれば、企業業績を押し下げる可能性があるほか、インフレ再燃の懸念もくすぶる。新浪氏は、米国経済が世界をリードするとした一方、政治の不確実性や孤立主義的な考え方が世界経済の成長を抑制する可能性もあると指摘した。
日本は環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)を推進し、自由貿易を主導すべきだと強調。韓国などアジア諸国と協力して「貿易環境の改善に努めることの重要性を考えなければならない」と語った。
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Koh Yoshida