日本とスペインでこれだけ違う「幸せな習慣」。誕生会は自らで開催、年齢を気にせず楽しむ
誕生日会を自分で開き、まわりにふるまう
日本では誕生日を迎えると、家族や友達がお祝いしてくれることが多いと思いますが、スペインは誕生日を迎える本人が誕生会を開催したり、ご馳走するのが主流です。実際に誕生日が近い友達から「来週私の誕生日だからあなたにご馳走したい! あのレストランへ行こうよ!」と誘われたり、「今日は私の誕生日だから、これをみんなで分けて!」と友人たちで集まった場所にお菓子を持ってきてくれることもありました。 主役なのにまわりにご馳走? プレゼント? と不思議に思えますが、「いつも仲よくしてくれてありがとう。元気に誕生日が迎えられたよ」と伝える意味合いのようで…たしかにそんな感謝の気持ちを表す日があるのもいい習慣に思いますよね。 時々日本のようにお友達の誕生日を祝っているグループを見かけることもありますが、まだまだごくわずかなようです。
レジャーや流行りの店も年齢関係なく楽しむ
公園、遊園地、映画館、デパート、深夜のレストランやカフェでも、家族連れから年配の方々まで、異なる世代が同じ場所を楽しむ姿を見かけます。「あそこは若い人たちが多いから私たちは入りにくい」と思う場所は不思議なくらいにひとつもありません。 夏場の海水浴場でもシニア層がとても多く、もちろんみんなが水着姿、アイスクリーム店にもおばあちゃんがお友達と並び、深夜のレストランでも子ども連れの家族を見かけます。だれもが同じように楽しみ、弾む心を隠さず、世代に関係なく隣同士に存在するのがスペインの自然な環境です。 以前スペイン人へ街角インタビューをしている放送を見たことがありますが、どのような質問にもじつに前向きな気持ちで答えている姿に驚きました。「今日はなにをしたの?」という質問に、10代の学生は「今日も気持ちよく目覚めたよ。いつものようにね!」と目覚めたことを楽しそうに語り、70代と思われる男性は「おいしいハムをたくさん食べたよ。この体型を守らなくちゃいけないからね!」とちょっと食べすぎたこともユーモアたっぷりに話していました。 日差しに、広い土地に、豊富なグルメが揃う国。スペインの人たちは恵まれた環境に加えて、生まれつき“幸せになるための発想”が得意なのかもしれません。
Rita