煩雑な手作業を最大80%削減、「AIアナリティクス」を変える米Connecty AIの実力
データ革命は多くのことを可能にすると言われているが、実情は異なっている。企業は、断片的でばらばらのデータプールから得られる洞察に失望することが多く、最新のツールもほとんど役に立たないのが現実だ。カリフォルニア州に本拠を置くスタートアップのConnecty AI(コネクティAI)は、こうした状況を変えようとしている。同社は2024年11月11日、プレシードラウンドで180万ドル(約2億8000万円)を調達したことを明らかにした。 「データを新規顧客の開拓や業務の改善に活用できるインサイトに変えるプロセスは、まだまだ非効率的だ。効果的なデータ管理で重要なのはテクノロジーだけではない。より大切なのは、データソースやビジネス目標、そしてそれらを利用する人々を結びつけることだ」と、同社のCEOのアイシュ・アガーワルは話す。 公開データで訓練されたデータモデルは、特定の組織のニュアンスに効果的に対応できていないことが大きな問題だとアガーワルは指摘する。モデルは、現実のデータがその組織と目標にとって何を意味するのか理解していないのだ。「大規模言語モデル(LLM)は万能ではなく、個々の企業とそのデータセットに合わせてパーソナライズする必要がある。そのためには人間が介在し、膨大な作業を行う必要がある」と彼は言う。 今年初めにピーター・ウィスニウスキーとコネクティAIを設立したアガーワルは、これまでとは異なるアプローチをとっている。同社のプラットフォームは、データソースに加え、人間によるインプットに基づいて、顧客企業ごとのコンテキストを構築している。 「我々は、企業のデータアナリストの仕事を置き換えようとしているのではない。彼らの業務のうちの煩雑な手作業を最大80%削減することで、彼らが価値を創造する時間を確保しようとしているのだ」とアガーワルは説明する。 コネクティAIは、年商が500万ドル(約7億8600万円)から20億ドル(約3100億円)までのパートナー企業数社と共同でプラットフォームを開発している。その1社であるKittlのニコラス・ヘイマンCEOは、初期の成果は目覚ましいと語る。