【角野隼斗】ショパンコンクールとその後の傷心旅行が世界デビューへのきっかけに【限定インタビュー】
東京大学大学院卒という異色の経歴を持つ世界的なピアニスト、角野隼斗。2024年10月30日、ソニークラシカルから世界デビュー・アルバム「Human Universe」が発売された。オーケスラとの共演で日本各地を飛び回る中、音楽との出会いからアルバム完成にいたるまでのストーリーをロングインタビュー。 【写真】角野隼斗さんの東大時代…インタビューの続きと写真をもっと見る!
――プレッシャーがあった中でも、ショパンコンクールではセミファイナリストとなりました。審査は何段階くらいあるんでしょう。
6段階ですね。最初ビデオ審査があって、予備審査に160人が残る。そこから半数ずつに絞られていくんですが、予備予選、ファースト、セカンドときて、サードがセミファイナル。僕はセミファイナルまででした。最後まで行けばオーケストラと共演できるんですが…。
――ご自身ではファイナルまで行くと思っていました?
もちろん目指していましたし、オーケストラと演奏したかった。だから当時は、そこに残るのも苦痛だったので、終わってすぐワルシャワからパリに向かいました。僕の先生がパリにいたので会いに行ってお礼をして、その後ヨーロッパを2週間くらい放浪しました。
――傷心旅行ですね。やはり、がっくりくるものですか。
そうですね。自信があるわけではなかったし、どこまで行けるか全然わからず、毎ラウンド、落ちたなと思い続けて、サードラウンドまで行きました。実はセカンドのとき、自分の中ではすごく大きなミスをしてしまって、「もう終わった」と思っていたんです。そしたら通っていたので、逆にサードラウンド(セミファイナル)では心が無になって、それまで感じていたプレッシャーを無効化して弾けたんです。 続きはメンズノンノWEBで!