[忖度ナシ]のガチ評論!! [トータル]性能的にフル乗車に適した軽自動車はどれだ!?
いまや軽自動車がファーストカーという人も多い時代。しかし、意外にもフル乗車による評価をあまり見たことがない。となると素朴な疑問として挙がるのは、メインで軽自動車を利用する場合にフル乗車に適したパワーユニットは何なのだろうか、という疑問。そんな中、渡辺陽一郎氏が出した結論は!? 【画像ギャラリー】ガラパゴス?とんでもない!!日本が誇るカテゴリーだぜ!?キャラが立ちまくりの軽自動車たち(36枚) ※本稿は2024年9月のものです 文:渡辺陽一郎/写真:西尾タクト、日産、ホンダ、スズキ、ダイハツ 初出:『ベストカー』2024年10月10日号
■軽自動車のフル乗車に適したパワーユニットは?
エンジンは回転数の上昇に応じて駆動力を高めるから、低回転域の発進直後は加速が鈍くなりやすい。特に背の高い軽自動車は、エンジン排気量が660ccでコンパクトカーの約半分なのに、車両重量は同程度だ。 そこに4名で乗ると、発進加速性能は一層辛くなる。そのためにノーマルエンジンの軽自動車を運転すると、通常の発進でもアクセルペダルを深く踏むことが多い。 その点でターボは有利だ。ムーヴキャンバスの場合、ターボの最大トルクはノーマルエンジンの1.7倍に達する。実用回転域の駆動力が高く、発進加速も力強い。 しかもムーヴキャンバスのターボでは、無段変速ATのCVTにギヤを組み込んだから、ターボのWLTCモード燃費はノーマルエンジンと比べて2%しか悪化しない。 ほかのターボでも燃費悪化率は10%以内で、排気量の割にボディの重い軽自動車にとってターボは効率が優れている。 しかも軽自動車のターボは価格が割安だ。装備の違いを補正してターボの正味価格を算出すると5万~8万円に収まる。従って軽自動車に3名以上で乗車するユーザーにはターボを推奨する。 そして、軽自動車のフル乗車に最も適するパワーユニットはBEVだ。軽自動車が最も苦手な発進加速を滑らかに行える。軽自動車とBEVの親和性は、走りの面でも優れている。 ●ホンダ N-BOX諸元表 ・グレード:標準車 ・全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm ・ホイールベース:2520mm ・車両重量:910kg ・総排気量:658cc ・エンジン:直3DOHC ・最高出力:58ps ・最大トルク:6.6kgm ・モーター:― ・WLTCモード燃費:21.6km/L ・価格:164万8900円 ●ダイハツ ムーヴキャンバス諸元表 ・グレード:セオリーGターボ ・全長×全幅×全高:3395×1475×1655mm ・ホイールベース:2460mm ・車両重量:900kg ・総排気量:658cc ・エンジン:直3DOHC+ターボ ・最高出力:64ps ・最大トルク:10.2kgm ・モーター:― ・WLTCモード燃費:22.4km/L ・価格:179万3000円 ●スズキ ハスラー諸元表 ・グレード:HYBRID X ・全長×全幅×全高:3395×1475×1680mm ・ホイールベース:2460mm ・車両重量:820kg ・総排気量:657cc ・エンジン:直3DOHC ・最高出力:49ps ・最大トルク:5.9kgm ・モーター:2.6ps/4.1kgm ・WLTCモード燃費:25.0km/L ・価格:167万2000円 ●日産 サクラ諸元表 ・グレード:G ・全長×全幅×全高:3395×1475×1655mm ・ホイールベース:2495mm ・車両重量:1080kg ・パワーユニット:モーター ・最高出力(モーター):64ps ・最大トルク(モーター):19.9kgm ・総電力量:20kWh ・一充電航続距離(WLTCモード):180km ・価格:308万2200円