ナ・リーグ新人王のスキーンズでも「受賞する時ではない」 サイ・ヤング賞とのW受賞を“諦める”訳は…
米大リーグ機構(MLB)は18日(日本時間19日)、全米野球記者協会(BBWAA)会員の投票による今季の両リーグ新人王を発表し、ナ・リーグは23年ドラフト全体1位のP・スキーンズ投手(22、パイレーツ)が選ばれた。30票の1位票のうち23票を集める圧勝で、2位のJ・メリル外野手(21、パドレス)、3位のJ・チョウリオ外野手(20、ブルワーズ)との争いを制した。 受賞後の電話取材では「『ベスト・バージョン』の自分でいることを常に心がけ得てきたことが、いい結果につながったと思う。試合に出て競争するという意味で、この経験はこの先のキャリアにもいきてくると思う。来季への一番の課題はできるだけ長くマウンドにいること。5、6回ではなく、7、8回と投げられるように。そのために、オフに球の精度を高めるために必要なことにしっかり取り組んでいく。春季キャンプが待ち切れないよ」と喜んだ。 スキーンズは1年目の今季、23試合で11勝3敗、防御率1・96をマーク。オールスターでは1995年の野茂英雄(ドジャース)以来29年ぶりの先発登板も果たした。20日(同21日)に発表されるサイ・ヤング賞争いでもナ・リーグの最終候補に残っているが「その賞を受賞する時ではない。もちろんファイナリストに残ったことはクールなことだけど」と冷静だった。 デビュー戦が5月11日(同12日)ということもあり、今季は登板23試合。投手3冠のセール(ブレーブス)、ウィーラー(フィリーズ)に数字の面は劣っており「マイナーのスタッツも加味してくれればいいのになあ。それは冗談だけど(笑い)」とスキーンズ。過去には今年10月に63歳で亡くなったドジャースの通算173勝左腕、F・バレンズエラ氏が1981年に13勝、11完投8完封で史上初めて新人王とサイ・ヤング賞を同時受賞した例はあるが、「(当時のバレンズエラ氏は)シーズンを通してアメージングだったし、そこは自分が来季取り組むことだ」と怪物ルーキーは2年目の進化を誓った。
報知新聞社