【闘病】突然の『心筋梗塞』で緊急搬送2回 過去の自分に「タバコやめろ」 大動脈解離も経験して
2回の心筋梗塞と、大動脈解離を発症した松山優一(仮称)さん。どちらも自身にとっては突然のことだったそうです。発症した時の状況から、どのように治療を行ったのかまで詳しく話を聞かせてもらいました。 【写真】自立歩行ができるまで回復した松山さん ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年2月取材。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
突然のことだったので、ただ現実を受け止めるしかなかった
編集部: 心筋梗塞も大動脈解離も突然のことだったようですね。 松山さん: はい。1回目の心筋梗塞は、家族と朝食をとっているときに突然胸が苦しくなり、大量の冷や汗が出て呼吸が困難になったので、救急車で救急搬送されました。2回目の心筋梗塞時は、夕方に息苦しさがあったものの30分程度でおさまったので、その後は仕事をしていました。仕事が終了した後、再度息苦しさがあったので、夜間診療を受け、心電図をとったところ心筋梗塞と判断され、救急車で搬送されました。 編集部: 大動脈解離はどのように発症したのですか? 松山さん: パーソナルジムでストレッチをしたあとの休憩中に背中に激痛が走り、トレーナーに救急車を呼んでもらって病院に搬送されることになりました。下行大動脈で解離が始まり、腹部大動脈へ解離が進んだようですが、腹部大動脈瘤の部分に入れたステントに当たりその反動で弓部大動脈、上行大動脈まで解離が逆走し、大動脈が破裂したようです。 編集部: 自覚症状などはあったのでしょうか? 松山さん: 1回目の心筋梗塞の2カ月くらい前に呼吸が苦しくなったことがありましたが、8月だったために熱中症だと考えてしまいました。2回目の心筋梗塞と大動脈解離に関しては、特に自覚症状はありませんでした。 編集部: どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか? 松山さん: すべて緊急手術でしたので、とりあえず救命処置を受けました。心筋梗塞に関しては、救急搬送され、カテーテル治療を受け、その後リハビリを行いました。カテーテル治療の補助ポンプ挿入時に、経過観察をしていた腹部大動脈瘤が弊害となったことから、11月に動脈瘤のステントグラフト内挿術を受けました。 編集部: 大動脈解離の方は? 松山さん: 最初の手術で脊髄への血流の回復と胸腔ドレナージによるたまった血液の除去を行いました。2回目の手術で、ドレナージで排出できなかった血腫を開胸手術と肋骨切断によって取り除きました。その後は脊髄虚血で起こった対麻痺の回復を目的としたリハビリが中心でした。 編集部: 病気が判明したときの心境について教えてください。 松山さん: いきなり手術、入院、治療となりましたので、考えたり悩んだりする暇はありませんでした。現状を受け入れて、医師をはじめとする医療関係者の指示に従い回復に専念するしかありませんでしたが、思い悩んだり、迷ったりすることがなかったのは、かえってよかったのかもしれません。