忘れ物をする子どもに「気をつけて」と言ってもなくならない! プロに聞く「忘れ物をゼロにする」3つの条件とは?
■家を出るときに忘れないためには持ち物チェックリストが有効 子どもが家を出るときに「忘れ物ない?」と聞く人は多いかもしれません。子どもは元気よく「ない!」と答えるでしょう。聞くだけムダな質問ですね。 確認するなら「体操着は?」「うわばきは?」「水筒は?」と具体的に聞くべきです。でもそれを親がやるのではなく、自分でできるようになってもらいましょう。自分でチェックリストを作り、それを見ながらランドセルに道具をしまい、出がけに再確認する習慣を身につけてほしいのです。 チェックリストは紙に書いて壁にはってもいいですし、付箋に書いてランドセルなどにはりつけるという方法もあります。私のおすすめは、ホワイトボードとマグネットシールです。持ち物を一つひとつ紙に書いて、裏にマグネットシールをはります。イラストにするとさらにわかりやすいですね。明日持っていくものをホワイトボードにはりつけておき、ランドセルに一つ入れるごとに、「済」のところに移動するのです。 ランドセルに入れられないものもありますよね。体操着、うわばき、書道セット、プールセット、リコーダーなどなど。これらは前夜のうちに「いやでも目につく場所」や「邪魔になる場所」におくのが効果的です。持ち手がついたものであれば、玄関のドアノブにひっかけておくのがベスト。床におくと視界に入らないので、またいで出かけてしまいます。小さくて目につきにくいものは、靴の中に入れておくという手もあります。いっそランドセルに全部ひっかけてしまうのも一つの方法です。 〇中島美鈴(なかしま・みすず)/臨床心理士、公認心理師、心理学博士。専門は時間管理とADHDの認知行動療法。現在は中島心理相談所 所長。著書に『マンガでわかる 精神論はもういいので怒らなくても子育てがラクになる「しくみ」教えてください 』(主婦の友社、マンガ/あらいぴろよ)、『マンガで成功 自分の時間をとりもどす 時間管理大全』(主婦の友社、マンガ/あらいぴろよ)ほか多数。最新刊に『仕事も人生も、これでうまく回る!不器用解決事典』(朝日新聞出版)。
中島美鈴