【40代50代にこそ大切な「自分軸」の作り方とは?①】自分は、本当はどうしたいのか」。あなたはすぐに答えられますか?
「自分でも自覚していない“本心”に気づくこと。それは、悩みや問題を自分で整理し、解決へと導く近道です」とは、理学療法士の経歴を持つセラピストOCO(オコ)さん。自著『わたしの解放ガイド』(ワニブックス)では、現代社会のさまざまなしがらみから解放されて、本当に望む自分になるためのヒントが満載。 ライフステージの激変で揺らぐOurAge世代にこそ必要な、「自分軸」の作り方を伺った。
40代50代は、自分の本心が見えなくなりがち
経営者や教育、美容、芸能界のジャンルから、「本当の幸せへと導くセラピスト」として信頼が厚いOCOさん。著書『わたしの解放ガイド』では、読者が自分自身で、隠れてしまっている本心に気づくために必要な、物事のとらえ方をくわしく解説している。この連載では、そんな稀有なセラピストOCOさんに、40代50代に多い悩みや問題に焦点を当て、絡まった糸を柔らかくほどくステップへと伴走してもらう。 OCO:40代50代という年代は、家族のことであったり、仕事のポジションであったり、ライフステージが大きく変化する方が多いですよね。ご自身の時間を、自分以外に割かざるを得ないこの年代の方はとくに、「自分は、本当はどうしたいのか」という思い、本心を後回しにしてしまいがちです。けれど、そんな人生の重要な時期にあるからこそ、自分はどんなふうに自身のことを考えているのか、本心としては何を望んでいるのか、そこをしっかりと見つめる必要性があるのです。 けれども多くの方はその余裕がなく、周囲の環境やしがらみに縛られて、出口が見えずに苦しんでいる……。 そこで本連載での私からの提案は、ほんのわずかな時間でもいいので、いつもの日常から少し距離をとってみること。そして、今自分自身はどう感じているのかをいったん確認した上で、八方塞がりに思える今現在の問題を、テーブルの上に並べるように俯瞰してみるのです。私の行うセッションでも、そのような流れで、ご相談者の方と一緒に現実的な問題解決を行っていきます。 ──── 40代50代は、年代的な役割からも、自分の本心が見えなくなりがち、ということですね。それは「自分を見失う」とか、昨今の表現で言えば「他人軸」という言い方にもなるでしょうか。 OCO:そうですね。そのような時には、次のような環境下にあることが考えられます。自分自身のことよりも、 ・家族など、近しい存在の人のケアの優先度が高い(子育て、介護などのケア、毎日の家事負担) ・緊急性の高い事案を抱えている(職場や地域社会での重責) ・もともと「自分を大切にする」という考え方の習慣がない(自己犠牲的なマインドに無自覚) ・自分の考えの中に、つねに「他者」が介在している(人の目が気になる、特定の他者の言動に過剰反応する等、他責思考に無自覚) ……そんな背景の真っ只中にあり、人生の中盤で役割も多くなり、より自分の本心を見えなくさせてしまっているのだと思います。