【40代50代にこそ大切な「自分軸」の作り方とは?①】自分は、本当はどうしたいのか」。あなたはすぐに答えられますか?
本心にフタをすると、他責思考が強まるしくみ
──── 40代50代の多くが、挙げていただいた状況に当てはまるように思います! …そこで基本的な質問ですが、自分が何を望んでいるのか、その本心に自分で気づいていることが大切、というのはなぜでしょう。八方塞がりな環境、という現実は変わらないにもかかわらず、そこに気づくだけで生きやすくなる、というのが不思議に思えました。 OCO:例えば、「今、あなたはどこに行きたいですか? 好きな場所を選んで構いませんよ」と問われたとき、どのように答えますか? 「うーん…。えーと……」と、考え悩むところから始まる人と、「スペインです。それも北ではなく南側。漁港の雰囲気を味わいたくて」など、すぐに自分の希望がスパッと出てくる人とでは、それが叶う状況になったときの実現へのスピード感がまず違いますよね。 つまり、自分が何をしたいのかがわかっているということは、眼の前のことに追われ、ただ時間が過ぎているのではなく、物事の全体が見えているということ。引いてはそれが、自分で自分を大切にしている、ということにも繋がっていきます。 ──── 今すぐ叶う状況にはなくても、「自分はどうしたいのか」をつねに知っておくことが、ご著書のタイトルにもある「わたしの解放」となり、生きやすくなる、ということでしょうか。 OCO:その通りです。先程の例で言えば、「今は家族の事情で難しいけれど、いずれスペインの漁港に行きたいのだ」と、自分の本心を認識しているかどうかが、とても重要な部分です。 そこがわかっていて、「今は家族のケアが大事」と判断できている状況と、自分がどうしたいかを認識せずに、「◯◯のケアをしなければ」ということばかりを選び取っている状況では、見かけは同じように見えて、心の内側では、まったく違うプロセスが起きています。 ここでのポイントは、後者の場合は、何だか周囲に振り回されているような気持ち、どうしてわかってくれないの?という不満が溜まって、まるで周囲が自分にストレスを与えてくるかのような観念を強めてしまうこと。それはつまり、みずからストレスを生み出している状況で、しかもそのことにも自覚がないのです。 一方、「落ち着いたら、したいことをするからね」と自分にも周囲にも言える状況は、いずれ望む未来へと向かって行くことをしっかりと自覚しているので、それはストレスには繋がりません。 余白の時間に、自分に問いかけてみましょう ──── 自分はどうしたいのか、ささやかなことでも自覚的である、という姿勢は、日々のストレス軽減にも繋がるとても大事なことなんですね。 ハードな状況下にいるOurAge世代も、シンプルなその姿勢に立ち返ることで、解放される道が見えてくるような気がしました。次回以降もその具体的なワーク、考え方、とらえ方を、ぜひ教えてください! OCO:もちろんです。今回は、次の質問を最初のワークとしましょう。忙しい一日の中のすき間時間、余白の時間に、ご自身に問いかけてみてください。