軽度知的障害に加えて、6歳で自閉症の診断も。療育園に通う中、年長でできることがぐーんと増えた【ウエスト症候群体験談】
支援学級は長女が通う学校内に。長女の友だち関係も心配に
就学相談が終わり、役所から通知書が届きました。 「通知書には、支援学級の就学が望ましい(生活指導員配置)と記されていました。 数カ月前までは夫と2人で特別支援学校だと思っていたのに。それだけじょーくんが年長の夏に『できることが増えた』ということだと思うので、それはとてもうれしかったです。 しかし支援学級は、小学5年生の長女が通う小学校の中にあります。 じょーくんが入学するとき、長女は小学6年生で多感な時期です。同級生の中には、じょーくんのことを知らない子もいます。長女の友だち関係を考えると不安になりました」(まきさん) まきさんは、長女に直接、じょーくんの就学について話しました。 「最初『じょーくん、どこの学校に行ったらいいと思う? 』と聞いたら、『じょーくんは、じょーくんみたいな子がいる学校がいいと思うよ』と言うんです。理由を聞くと『もし、じょーくんがからかわれたりしたら、私怒って、その子とけんかしちゃうから…』って。 長女は、弟思いの優しい子です。長女の小学校にある支援学級に行く話をしたら、『じょーくん、休み時間にどっか行っちゃわないかな? 大丈夫かな? 』と心配もしていました。 私が住む地域は、同じ小学校から、同じ中学校に進む子が多いです。小学校で友だち関係がギスギスしてしまうと、子どもにとって中学生活は不安だと思います。子どもの世界は狭いから悩みました」(まきさん) まきさんは、療育園の先生にも相談しました。 「きょうだい児の問題に直面して、相談しているうちに私が泣きだしてしまって…。でも先生が『まきさんがそこまで悩んで出す答えなら、それでいいと思うよ。もし何かあったら、そこでまた考え直せばいいよ』と言ってくれて、前向きに考えられるようになりました。来春は支援学級に入学させようと思います。もし、何か不都合が出てきたときには、そのときは転校も視野に入れて一生懸命考えればいいと思っています」(まきさん) お話・写真提供/まきさん 取材・文/麻生珠恵、たまひよONLINE編集部 じょーくんは2025年春に小学1年生になります。まきさんは「わが子が難病のウエスト症候群を発症するなんて夢にも思っていなくて、突きつけられた現実に絶望する時期もありました。でも、家族や友人、先生、医療従事者の方など、たくさんの方に助けてもらって、今があります。家族そろって過ごせていること、息子が隣で元気に笑ってくれている今があることに、本当に感謝しています」と言います。 「 #たまひよ家族を考える 」では、すべての赤ちゃんや家族にとって、よりよい社会・環境となることを目指してさまざまな課題を取材し、発信していきます。 ■YouTube じょーくんちゃんねる @じょーくんちゃんねる ●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。 ●記事の内容は2024年11月の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部
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