イタリア、公式訪問のアルゼンチン大統領に市民権付与
ローマ(CNN) 南米アルゼンチンのミレイ大統領が、イタリアを公式訪問した際に市民権を付与されたことがわかった。イタリア外務省の報道官がCNNに明らかにした。 ミレイ氏にはイタリア人の祖父母が3人おり、ミレイ氏が生まれる前の1926年にアルゼンチンに移住していた。報道官によれば、こうした「血統」によって市民権が認められたという。 ミレイ氏の姉妹で政治顧問のカリナ氏にも市民権が与えられた。2人はイタリアのメローニ首相が率いる政党「イタリアの同胞(FDI)」の政治イベントに参加するためイタリア首都ローマを訪れていた。 メローニ氏は15日午後、イベント会場で、地元メディアの取材に答え、今回の手続きは今年に入って始まったと明らかにした。多くの場合、市民権を獲得するには数年かかることがある。 市民権をめぐってはイタリアで新しい規則が導入され、これにより、申請費用が上がるほか、外国人の両親のもとイタリアで生まれた子どもが市民権を得ることがさらに困難となりそうだ。 新しい規則では、イタリアで生まれ、イタリアを離れた後にイタリア国籍を放棄したイタリア市民は、子孫に市民権を自動的に譲渡することはできないと定めている。 出生地主義の市民権を推進している野党議員は今回の決定を批判。SNSへの投稿で、「ここで生まれ、永住し、何年も市民権を待ち続け、ときには何の結果も得られない、少女や少年の顔を平手打ちするものだ」と述べた。