低予算とフル回転可能な便利さ。なぜブルージェイズは山口俊を獲得したのか?
ストーブ情報に詳しい米メディアの「MLBトレードルーマー」は、山口が横浜DeNA時代はクローザーで巨人に移籍してから本格的に先発転向したという経緯と、そこでのデータを紹介した上で、「これらの成績は先発投手の必要なブルージェイズが少なくとも山口にキャンプでローテーションの1人としての役割を与える根拠となる。だが、チームは市場で救援投手の獲得に向かうこともできたが、山口を獲得した理由としては、その多才さを評価してのものだろう。彼は日本プロ野球でセーブ機会の経験も豊富なため、状況次第で重要な場面での抑え起用を求められることになるかもしれない」との見解を示した。 カナダのスポーツテレビ局「ザ・スポーツ・ネットワーク」も「ブルージェイズは、彼のスプリットフィンガーファストボールがメジャーでアウトを奪う力があると確信したようだ」と獲得理由に触れ、起用法についても他メディアと同様の見方をしていた。 「現時点で山口は来年春のローテーションの座を狙うものと見ている。だが、彼が先発5人の1人に入れない、もしくは、そこで苦戦した場合は、様々なブルペンの役割で起用されるかもしれない。彼は2015年以来先発で起用されていることに加えて過去に112セーブを記録している。彼のスプリッターは空振りや打ち損じを必要とする重要な場面で、チャーリー・モントーヨ監督の起用オプションとなるかもしれない」 その上で「先発、抑えの両方が可能な山口は、13人の開幕1軍メンバーに入ることは確かだ」と断言。 来年2月13日から始まるバッテリーキャンプでは、まずは先発としてスタートすることになるだろうと予測した。 低予算で、しかも、先発、抑えの両方に適性と経験があり、メジャーで日本人投手が通用している代名詞であるフォークを武器とする点が評価されたことが、ブルージェイズが山口に白羽の矢を立てた理由であることに間違いはなさそうだ。