【柔道】斉藤立が首の手術公表 パリ五輪前から痛み…最悪なら「脊髄損傷になるような状況」
柔道男子100キロ超級でパリ五輪代表の斉藤立(JESグループ)が、現在のコンディションについて言及した。 10月末に頸椎ヘルニアで首の手術を受けたことを公表し、8日にはグランドスラム東京大会が行われている東京体育館で報道陣の取材に対応。「柔道をしたい気持ちを抑えて、焦らずに徐々にやっていく。弱いところをしっかり鍛え直して、これから4年間戦うための土台をつくっていきたい」と展望を語り、来秋の講道館杯での実戦復帰を目標に掲げた。 パリ五輪前の3月下旬から指先がしびれるようになり、5月の海外遠征の渡航時に悪化。「急に痛くなっちゃって、背中が肉離れしたかなと思ったけど、尋常じゃないくらい痛かった」。6月頃はほとんど力が入らない状態だったという。パリから帰国後の練習再開時には症状がさらに悪化しており、病院でMRI検査を敢行。頸椎ヘルニアだけでなく、脊柱管も狭くなっていたことが判明した。 医師からは「少しでも首にインパクトがあったら脊髄損傷になるような状況だった。手術するしかない。ラグビー選手なら手術しないと引退しかない」と指摘を受け、手術を決断した。現在は国立スポーツ科学センター(JISS)で軽いダンベルを持ったトレーニングなどでリハビリに励んでいる。 パリ五輪では個人戦で5位に沈み、混合団体戦決勝のフランス戦では王者のテディ・リネールに2敗を喫した。不完全燃焼に終わった戦いは「思い返したらマイナスな気持ちもすごくある。五輪で負けた時がずっと(脳裏に)焼き付いている」。リベンジに向けては「これを振り払えるのは4年後の同じ舞台でしかできない。このままじゃ終われない」と闘志を燃やした。
東スポWEB