【インタビュー/女子プロゴルファー青木瀬令奈】ツアー後半への体・技・心。「優勝すること、メジャーに勝ちたいです」
国内女子ツアーは前半戦を終えて今週から後半戦へ入る。昨季、自身のシーズンベストとなる2勝を挙げたが、今季はまだ優勝に手が届いていない青木瀬令奈。若手が台頭するツアーにあって、現在の“体・技・心”を語ってもらった。 青木瀬令奈のフェアウェイウッド正面連続写真(撮影/三木崇徳)
GD 前半戦を振り返って。 青木 前半戦はトップ10が7回と今までのシーズンで一番多く、予選落ちの回数も少なくて安定感はあったなという印象です。トップ20くらいにコンスタントに入ったことは成長を感じられた部分ですが、5位が最上位だったので、優勝争いできなかったのは改善点です。その中でもオフから斎藤大介トレーナーと取り組んできたフィジカル面での成果が飛距離に表れてきました。 GD 体・技・心の“体”の面では飛距離が伸びた? 青木 ドライバーだけでなく、PWまで全番手の距離が伸びて、その距離を合わせるのが5~6月は大変でした。特に5Wとか、長いクラブだとキャリーで10ヤードほど飛ぶようになったので。 GD ラインに飛んだのに奥のバンカーへ、といった状況もあったのでは? 青木 そうなんです。ナイスショットが奥エッジキャリーになることが増えたり、パー3で他の選手が7Iで打ったな、という時に私が8Iを持っているという状況が出始めたんです。 すると、本当にこれでいいのかなって一瞬の迷いというか、ちょっと振りすぎちゃったり、逆に抑えちゃったり、普通に打っていけば良かったのにっていう、自分を信じ切れずに足踏みしちゃったなっていうところですね。 GD 飛距離が伸びたのはどういった要素が大きかったですか? 青木 スイングカタリスト(スウィング動作や弾道データの解析ソフト)で計測すると、地面を踏む力と反発を生むブレーキ力の数値が30ほどアップしたんです。 GD 実際に筋肉が大きくなったりといった変化は感じますか? 青木 体の部位が大きくなったという感覚は全くなく、連動性や感性はそのまま、感覚が変わらずに飛距離に生かせていると感じています。でもマッサージをしてくれるトレーナーからは筋肉量が増えたねと言われますね。 GD “技”の面では、前半戦はベースアップした体と飛距離でスコアを作るのに苦労して、それをアジャストしてきた感じ? 青木 最近はティーアップした時にヘッドスピードを1m/s落とす感じで振るとか、上に高く飛ばして距離を合わせるとか、そういった技術が増えました。ヘッドスピードが上がり、球に高さが出せるようになったので、あえて球を上に吹き上がらせて調整しています。