ブラス×アイドル融合ユニット C;ONインタビュー「今は自分たちのスタイルを確立できて、どこに出ても「これが正解」と思ってやれている感じがします」
ブラス×アイドルという独自のスタイルで、美麗なビジュアルからクオリティの高い音楽を奏でるC;ON(シーオン)。この夏のフェスやワンマンで今キテることを感じさせた。エイベックスからのメジャーデビューを控え、来年2月のパシフィコ横浜でのライブも決定した中、10月からは全国ツアーを開催。5人のメンバーに唯一無二の活動への想いを語ってもらった。 【全ての写真】ブラス×アイドル融合ユニットC;ONの撮り下ろしカット(全16枚) ――独自のスタイルを築いているC;ONですが、個々のメンバーはどんな音楽ルーツを持っているのか、というところから伺いたく思います。愛佳さんはお母さんがジャズシンガーだったんですよね? 愛佳(vo) 母はフィリピン人でファンキーな図太い声をしていて、ジャズやファンクをバンドで歌っている姿を観てきました。私も小さい頃から洋楽に触れて、母みたいに歌いたいと思っていて。4歳から広島のアクターズスクールに通って、歌手を目指す人生が始まりました。 ――小学生の頃から『歌唱王』や『THEカラオケバトル』に出場して注目されました。気づいたらうまく歌えていた感じですか? 愛佳 全然そんなことはないです。アクターズスクールに通いながら、ずっと両親に歌を教わっていて、よく橋の下で練習していたんですね。父がスパルタで、母と比べて「全然できてない」と言われてきました。 ――小学生になる前から、プロ並みを求められていたと。 愛佳 当時は泣きながら「比べないでよ!」と反発していましたけど、今思えば、あの特訓がなければ、こんなに歌を好きになっていなかったなと。両親に感謝しています。 ――同じくボーカルの栞音さんは、どんな音楽環境だったんですか? 栞音(vo) 父が歌うのが好きで、よくカラオケに一緒に行って点数勝負をして、負けたくなくて一生懸命歌っていました。母は幼稚園の先生で、家でもピアノを弾いていて。そんな家庭で、私は5歳の頃から歌をすごく好きになったんです。地元の栃木のテレビ局の『うたの王様』という素人のど自慢番組を、かじりつくように観ていました。そしたら、親に「1曲覚えたらオーディションを受けてみる?」と言われて、テレビに出演できることになって、大塚愛さんの「さくらんぼ」を歌いました。 ――やっぱり早熟だったんですね。 栞音 湘南乃風さんとかも歌うようになって、たぶん大人に「小さいのに『ドラえもん』の歌とかではないんだね」と言われるのが嬉しかったんです。J-POPのいろいろな曲を覚えて、歌手になりたい夢が広がって、小学4年生くらいで養成所に入りました。中学時代は部活のバトントワリングに打ち込んで、3年間全国大会に行きましたけど、その後、また歌いたくなって。高校からライブ活動をするようになりました。 ――聖奈さんがユーフォニアムを始めたのは、学校の吹奏楽部とかから? 聖奈(euph&b.tp) 最初は小学校の金管バンドクラブで、4年生からアルトホルンをやっていて、6年生のとき、ユーフォに変えることを自分で決めたんです。柔らかい音色も好きだし、楽団の中でソロが多いわけではないけど、裏メロとかベースとか、いろいろな役割があって楽しそうだったので。 ――アニメの『響け!ユーフォニアム』では、ヒロインは最初、本当はトロンボーンをやりたくて、ユーフォニアムは「重いし地味だし嫌だな」と思っていたとのくだりがありました。 聖奈 だいたいみんな、自分からユーフォは選ばないんですよね。でも、私は人と違うことがしたくて。主旋を吹くより地味でも深くて、突き詰めたら面白い楽器だと思っていました。 ――佳子さんのサックスも部活から? 佳子(sax) ブラスバンドで金管楽器を小学3~4年生から始めて、サックスは中学生になって出会いました。主メロやソロが多くて「何だ、この花形な楽器は!?」みたいな。3年生のとき、顧問の先生が「ソロコンテストに出てみない?」と声を掛けてくださって。栃木で1位を獲って自信が付いて、プロの道に進もうと、高校も音楽専門の学科に入りました。 ――聴いていた音楽は? 佳子 もともとは吹奏楽やクラシックの勉強をしていました。でも、音楽大学に入って、サックスと言えばジャズやポップスだと思い始めたんです。C;ONに入ってから、そっちの勉強をするようになりました。