ウィンブルドン、来年大会から線審を廃止。予選から電子ラインコールシステムを導入【テニス】
ウィンブルドン、予選から全試合で電子判定に
ウィンブルドンは10月9日、来年大会から電子ラインコールシステムを予選から正式に採用することを発表した。 【動画】「ウィンブルドン」2024年大会のベストラリー集 1877年に始まり、グランドスラムの中で最も歴史のある「ウィンブルドン」。来年大会に向けて、大会とそれを主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は、これまで人によって「フォールト」「アウト」のコールされていた線審について、2025年大会より電子ラインコールにすることを発表。なお、これは予選会場でも導入される予定だとした。 電子ラインコールシステムは、今年の大会期間中にテストしており、これが成功に終わったことで今回の決断に至ったという。 「今年の選手権で実施されたテストの結果を検討した結果、技術は十分に強固なものであり、審判の正確性を最大限に追求するうえで、重要な一歩を踏み出すにふさわしいタイミングであると判断した。選手にとっては、ツアーの他の大会でプレーしているのと同じ条件でプレーできることになるだろう」 これにより、300人以上が関わるとされる線審が淘汰されてしまうこととなるが、「ウィンブルドンでは伝統と革新のバランスをとる責任を重く受け止めている。線審は何十年もの間、審判の中心的な役割を担ってきた。彼らの貢献を認め、その献身と奉仕に感謝したい」とAELTCのサリー・ボルトン氏は述べている。 電子ラインコールシステムは、2020年のコロナ禍において、コート上で人との接触を減らすために採用され始めた。次第により早く、正確な判定を可能にし、同システムを多くの大会が導入。男子ツアーのATPは2025年以降、すべての大会で電子ラインコールシステムを採用すると発表している。 また、今回のウィンブルドンの発表により、グランドスラムの中で電子ラインコールシステムを導入していない大会は、全仏オープンだけとなる。
Tennis Classic 編集部