【我慢せずに助けを求めて‼】“死にたかった” DV被害者の訴え
11月は「児童虐待防止推進月間」、そして女性に対する暴力をなくす運動の期間でした。県内では虐待と配偶者などからの暴力、DVの相談件数ともに去年、過去最多を更新しました。虐待やDVは身体的な暴力だけではありません。今回ひとりの女性に話を伺いました。
■4歳の娘を育てる橋口さん 夫からのDVに苦しめられた
鹿児島市に住む橋口明日香さん。4歳の娘を育てるシングルマザーです。大阪出身の明日香さんは21歳で結婚し鹿児島へ。しかし、夫の親や祖父母との同居生活に馴染めませんでした。
■橋口さんが体験したDVは・・・
(橋口 明日香さん) 「ご飯も毎日おかずと主食と汁物とちゃんと3つは作れとか、今日は何を作るのって言われてそれを作ってなかったら嘘つきだって言われたり」 夫も母親の肩をもっていると感じ孤独に苛まれました。授かった命を流産したときも… (橋口 明日香さん) 「元旦那さん帰ってきたら、なんで寝ているの?今、お母さん皿洗いしているのだから、しなきゃと言われて、流産の手術をして帰って来ているのだけど。本当に一人だったから帰りたくて毎日泣いていた」 その後、再び妊娠するも、切迫早産になり入院。入院中、夫から告げられたのは「離婚してほしい」という言葉。新たな命の誕生。幸せの絶頂の…はずでした。 (橋口 明日香さん) 「早く離婚をしてくれないなら生活費は渡しませんと言われてしまって。家賃は向こうが名義だったから払ってくれていたけど、食費とか本当にどうしようもない状況。新生児は、思っているよりお金がかかる。もうどうしようもなくなって、生後まもない赤ちゃんと2人僅かな貯金を切り崩す生活。(産院に)新生児連れて離婚って言われちゃいましたどうしましょう、私はもう死ぬしかないですって(そう思い詰めてしまう状況ですよね)死にたかったですねあの時は…」
■去年 鹿児島県内のDV相談件数は2000件超える 専門家は・・・
こうした状況についてDVや虐待などの問題に詳しい専門家は。 (鹿児島女子短大・平本 譲准教授) 「まずは経済的な部分というところが大きなポイントもあります。間違いなく心理的なドメスティックバイオレンスというところになる」 県内では去年DVの相談が初めて2000件を超えました。精神的、経済的なDVは「自分が悪い」と我慢してしまう人も多く、実際にはその何倍も被害者がいるのではと言います。 (鹿児島女子短大・平本 譲准教授) 「困難な状況にある方たちというのは精神的なダメージも大きいので、その後の精神的なサポート、つまり寄り添い支援と見守り支援が重要になってくる」