【R1300GS試乗インプレ】コンセプトは変わらない。いつだって史上最強!
────────── ここまで進化? ライダーアシスト機能がスゴイ! ────────── 【主なライディングアシスト機能】 ■SWW – レーンチェンジウォーニング (車線変更警告) レーン・チェンジ・ウォーニングは、後方の交通状況を監視し、車線変更時の危機的状況をライダーに知らせる役割を担っている。 ■FCW – 前車衝突警告 FCW(フロント・コリジョン・ワーニング)は、走行中に起こる危機的状況を警告し、ライダーがそれを認識して対処するのをサポートする追突警告システム。この機能は追突警告とブレーキ・サポートに使用される。 ■ACC – アクティブクルーズコントロール ACCは、クルーズ・コントロールと車間距離制御を組み合わせたシステムで、ライダーは好みの速度を設定し、先行車との距離を保つことができる。 今回、あらためて驚かされたのは新たなライダーアシスト機能だった。もちろん、これまでのモデルも時代の先端技術が搭載されているのがGSの常であったが、今回もやっぱりすごい。 今回の試乗会はグループで走行したが、ここでしっかり体験することができた。ほかのライダーに接近すると、あるいは接近されるとミラーの三角部分がオレンジ色に光り、注意を促してくれるのだ。これがけっこう目立つ。初めは驚いたが、これはすぐに慣れるだろう。なお、ミラーだけでなく、ディスプレイ上で表示もしてくれる。 ツーリングではどうしても集中力が切れる瞬間もあるため、これらの注意喚起はライダーにとって非常にありがたいものだろう。 今回は高速道路の走行ができなかったためDCC(ダイナミッククルーズコントロール)やACCを体験することができなかったが、これらもいつか試してみたい。
まとめ「GSの魅力って、なんだろう」
今回は変更点が非常に多く要所のみをピックアップした形となってしまったが、乗ってみて感じたことは「やっぱりGSはすごい!」ということ。 こんなに乗りやすくて、どこでも行けて、それでいて電脳化されているのだから、ツーリングライダーなら一度は乗ってみてほしい。GS乗りである自分も非常に気になっている。 今回試乗したツーリングモデルは電子制御が満載で、林道走行に重きを置く人以外にはこれが一番おすすめである。しかし、317万9000円~と価格も目を見張るものがある。 R1200GS&R1250GSを所有する乗換組にとってはパニアケースを別途用意する必要があるし、ウインカー内蔵ハンドガード、レーダーの搭載など、以前よりもひとコケ(立ちゴケ含む)の費用が高くなっていそうだ。試乗後「新型GS、いいじゃん」って思ったのは確かだが、この価格にひるんだのも事実である。 ────────── GSが作り上げた世界観 ────────── そこで、同じように感じた方にひとつだけ言っておきたいのは、「GSはただのバイクではない」ということだ。 GSは、ツーリングをただ快適にしてくれるだけではない。 GSに乗るまでオフロードに興味を持てなったが、GSは林道やキャンプなど自分の知らない新たな世界を教えてくれた。 これまで自分の中で「冒険」と呼べるようなツーリングをしたことがなかった。 しかし、GSという乗り物は、快適性能やアシスト機能が充実しているため「挑戦してみたい」という気持ちが生まれてくるのである。その点、自分はずいぶん助けられたと思う。そして、今回の軽量コンパクト化も恩恵があるはずだ。 また、BMWモトラッドとディーラーはGSイベントに積極的なので、これに参加すればGSの世界観をきっと体験できるはずだし、GS仲間もできるはずだ。 GSという製品が素晴らしいのはもちろんだが、GSが持つ世界観を楽しめる場も用意されることでGSというバイクは成り立っている。ライバルを突き放しているポイントであり、これこそがGSの強さなのだとつくづく思う。 自分のR1200GSは現在、走行距離が6万kmちょっと。まだまだ現役で走れるから、自分が乗り換えるのはまだまだ先になりそうである。