【R1300GS試乗インプレ】コンセプトは変わらない。いつだって史上最強!
────────── 年々速くなるGS。今回のコイツも速いぞ! ────────── 最高出力も9PSアップされ、低・中速域では実用域でのトルクが大幅に向上しているという新型ボクサー。たしかに、まぎれもなくパワフルになっている。とくに、走行モードをレインからロード、そしてダイナミックに変えていくと、やっぱり強烈。ボクサーエンジンならではの逞しさは健在だった。今回の試乗会は悪路での低速コースや公道でのワインディングが中心だったため、高速道路での走行は試せていないが、きっと快適に違いない。 一方で気になったのが、あのボクサーならではの味わいがやや希薄化したかもしれないといったこと。自分がオヤジになったからこそ感じることかもしれないが、R1200GSが空冷から水冷にモデルチェンジしたとき、当初、自分は受け入れられなかった。「速すぎる」「牧歌的な雰囲気がない」と感じたものだ。水冷化され速すぎたR1200GSにも慣れ(結局、自分は水冷のコイツに乗っている)、R1250GSのシフトカムに乗った時はトルクフルで豊かなエンジンが「新しいけど懐かしい」みたいな印象だった。 今回は試乗時間が短かったせいもあり、こればかりは1000kmぐらい乗ってみないと分からないが、ボクサーエンジンならではの味わい深さは果たして・・・。 ────────── かつてないほどフレンドリー。これなら足が着く! ────────── 身長170cmの自分の場合、両足だとややツンツン状態ではあるが、腰をずらせば片足ベッタリになる。 これまでGSでは足着きでさほど困ったことはないが、ツーリングタイプの場合は自動車高調整機能が付いており、乗車時のシート高は820mm。発進時は標準の850mmになるという優れもの。エンジンをかけまたがっていると、自動で車高が高くなってくるのも実感できる。これは、すごい! なお、この機能によりローダウンサスの設定は廃止となっている。