【湘南】21歳鈴木章斗が決勝点「イメージ通りのゴール」大橋ら放出チームは苦難も若手台頭
<明治安田J1:東京0-2湘南>◇第35節◇3日◇味スタ 湘南ベルマーレが敵地でFC東京に完勝し、J1で26年ぶりの4連勝を飾った。12位に浮上し、残留に大きく前進。21歳のFW鈴木章斗が決勝点を挙げて勝利に貢献した。 前節で首位だった広島を倒した強さは本物だった。前半から上位の相手を圧倒。同43分に速攻からペナルティーエリア手前でボールを受けた鈴木章が見事なコントロールショットをゴール右上に決めた。「イメージ通りのゴール。いろいろなシチュエーションで決められるようになった」と会心の一撃を放った。 チームは苦難を克服してきた。昨年度のトップチームの人件費はJ2上位レベルの約12億円。潤沢な資金はなく、昨季は夏にFW町野修斗(キール)、冬にFW大橋祐紀(ブラックバーン)と日本代表級が他クラブへ旅立った。 ただそれを契機に新たな若手が台頭した。鈴木章はその象徴的な存在。今季は先輩らの助言からゴール前でパスの選択肢を持つことで落ち着きが増したという。180センチの長身で器用さも持ち合わせる万能型。9得点とシーズン2桁も目前だが「チームが勝つことだけにフォーカスしてその中で得点を取れたら」。生まれる前の98年にクラブが記録したJ1での5連勝を自らのゴールでたぐり寄せる。【佐藤成】