日銀減額後の国債購入、月2兆-3兆円が下限の可能性-宮野谷元理事
金融システム
金融機構局長や同局担当の理事も務め、金融システムにも精通する宮野谷氏は、日銀の金融政策の正常化で金利が復活しつつあることに関し、長めの金利の上昇で長短スプレッドが拡大していることは金融機関全体として収益面の押し上げ効果は大きいと指摘。今後のさらなる利上げによって短期プライムレートが上昇すれば、地域金融機関にもプラスの影響が本格的に及ぶとみる。
もっとも、世の中が物価上昇と賃上げの好循環にかじを切っているにもかかわらず、金融界は相変わらず低金利競争を続けているように見えるという。金利のある世界に向け、「リスクやコストに見合った貸出金利を設定していかないと金融システムにいい影響は出ない」と指摘。現在の企業の課題は金融面よりも「金利以外のサービス力を発揮していくことが企業にも地域にも求められている」と語った。
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Sumio Ito, Toru Fujioka