英BAE株下落、マスク氏主導の米国防費削減リスクをBofAが指摘
(ブルームバーグ): 英防衛機器メーカー、BAEシステムズの株価が29日の取引で2年ぶりの大幅安。トランプ次期米政権下でイーロン・マスク氏が主導する政府支出削減のリスクがあることを理由に、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアナリストが同社の投資判断を引き下げた。
BAEの株価は一時5.9%安。ベンジャミン・ヒーラン氏率いるBofAのチームは、BAEの投資判断を「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に引き下げた。「売り」に相当する同投資判断は、逆張りの予想だ。ブルームバーグが追跡するブローカー22社のうち、ネガティブな見方を推奨しているのは他に2社しかいない。
「政府効率化省(DOGE)が米予算に与える影響を巡って、不透明感が増している」とBofAはリポートで指摘。「DOGEは契約変更をもたらす可能性がある」と続けた。マスク氏はDOGEの責任者に起用された。
米国はBAEにとって最大の市場で、2023年度の売上高は107億ポンド(約2兆円)と、同社全体の売上高の約46%を占めた。
原題:BAE Systems Falls as BofA Sees Risk of Musk-Led Defense Cuts (1)(抜粋)
--取材協力:Michael Msika.
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Joe Easton