紀藤弁護士 貸金庫から10数億円、経緯明かさぬ銀行に「信用できない、預金が不安という声は根強い」
弁護士・紀藤正樹氏が12日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。三菱UFJ銀行の管理職の行員が支店の貸金庫から金品(時価10数億円)を盗み取っていた問題について言及した。 金融庁がこの問題で三菱UFJ銀行に対し、銀行法に基づく報告徴求命令を出す方針を固めた。被害額が時価10数億円と大きく、利用者に不安が広がったことを受け、管理体制を確認する必要があると判断したもよう。 三菱UFJは11月22日に問題を公表した。2020年4月から24年10月にかけ、東京都内の2支店で約60人が被害に遭ったという。行員は金庫を無断で開けて金品を繰り返し盗んでおり、11月14日付で懲戒解雇された。他に同様の被害は確認されていない。 三菱UFJは対策本部を設置し、原因究明や全容解明に向けた調査を進めている。金融庁はこうした対応を踏まえ、不正を検知する仕組みや、第三者によるチェック機能が十分だったかどうかについても報告を求めるとみられる。 紀藤氏は、これまで銀行側が、管理職の行員がどのように貸金庫を開けたのか経緯を明らかにしていない点を指摘したうえで、「盗んだ元行員は逮捕もされない、金庫窃盗の経緯もいまだに明らかにしない、この銀行は信用できない、預金が不安という声は根強い」とつづった。