「音楽を助けてください。次世代が危ない」亀田誠治さんの懸念と挑戦 文化を創る「新しい循環」目指す日比谷音楽祭
―ライブ映像をオンラインで無料視聴した人たちの寄付が増えているようです。 亀田さん 映像のオンライン配信は手間もお金も相当要ります。「音楽は演奏会場で楽しむのが本当。コロナ禍も落ち着きを見せているし、オンライン配信はやめたらどうか」という声もたくさん寄せられました。 でも、全国の視聴者や寄付者も年々増えています。日比谷音楽祭は東京だけでなく、全国津々浦々に多彩な音楽を鳴り響かせたい。日比谷音楽祭でしかあり得ない音楽の感動体験を、ぼくらはしっかり届けていきます。1人でも多くの人に音楽の感動体験を味わってもらって、心が潤ってほしいんです。 ―日比谷音楽祭は社会にどんな影響を与えていますか? 亀田さん 社会は今、音楽文化の危機だけでなくさまざまな課題を抱えています。多様性の実現、地球温暖化も解決を急がなければならない問題です。それこそみんなが連帯し、みんなで力を注がなければ全てが台無しになりかねない。
人々の社会貢献に対する意識、寄付についての考え方が大きく変わってきている気がします。クラウドファンディングのような仕組みが深く根付きつつあります。みんなで社会を支え、楽しみ、生きがいや幸福を感じたいという人々の思いを実現する場として、日比谷音楽祭はこれからも成長を続けたいと思っています。 × × 日比谷音楽祭はクラウドファンディングで寄付を受け付けている。ライブ映像をオンラインで無料視聴する方法など、詳細は音楽祭のホームページで。