今回の流行は「第2波」? 西村担当相、専門家の見解は
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長・尾身茂独立行政法人地域医療機能推進機構理事長)が24日、開かれた。その後の記者会見で、現在の流行は「第2波」と捉えているのか問われた西村康稔(やすとし)経済再生担当相は「大きな流行を3月、4月、5月で経験している。それを第1波と呼ぶか第2波と呼ぶか必ずしも政府として共通の定義をしている訳ではないし、今回の流行の大きな波を第2波・第3波とも定義していない」と述べ、政府の正式見解としての呼称はないことを説明した。 【動画】イベントの人数制限、再延期に コロナ分科会後に尾身会長と西村担当相が会見
西村担当相は、ウイルスの種類については「感染研(国立感染症研究所)の分析によると、日本に来た新型コロナウイルス第1波、いわゆるウイルスの種類での第1ウイルスは(中国の)武漢から来たものとして分析され、2つ目の種類としてきたのはヨーロッパ型と分析いただいている」と指摘。その上で「4月5月に経験した時と同様の、あるいはそれより大きい波を経験しているのは間違いない。人によって呼び方が第2波という方もいれば第3波と呼ぶ方もいる。政府として定義したわけではない」と続けた。 会見に同席した感染研の脇田隆字所長も、武漢由来と欧州由来の2つのウイルスについて、当初は「第1波」「第2波」と呼んでいたと説明。「今回は東京の一部地域で継続されていた欧州由来の株(ウイルス)が広がった。ウイルスの由来から言えば1波2波3波となるが、今回の比較は前回の緊急事態宣言下と今回の感染の拡大の比較をしようということで、波をみれば大きな1波2波なので、便宜的に『1波』『2波』という言い方にしている。正確な定義が共通の認識としてある訳ではない」と語った。