【F1メカ解説】本当はミニDRSを使いたかったのに……使用を制限されたマクラーレン、ラスベガスを超低ダウンフォース仕様でしのぐ
■リヤウイングとバランスを取るためのフロントウイング
またマクラーレンは、リヤウイングで発生するダウンフォースを減らすことに対応して、フロントウイングのフラップも削ってきた。 基本的にはこのフロントウイングはイタリアGPでも使われてものだが、フラップ後端の部分がかなり削り取られている。 これらの処理により空気抵抗も減り、最高速向上に貢献する。 またマクラーレンは、フロントウイング翼端板の内側付近の形状も調整。モンツァの時には存在していた金属製のブラケットが、ラスベガスでは取り外された(上の図、赤い矢印の部分)。 これらの変更は、実に軽微なものに見えるかもしれない。しかしその場所を考えると、フラップと翼端板によって気流の方向や圧力を調製する非常に重要な箇所。気流への作用が変わっている可能性がある。
Matt Somerfield, Giorgio Piola