フェラーリ308のV8を積んだ幻のホットハッチ!スバッロ スーパーエイト
1984年のジュネーブモーターショーで発表された幻のホットハッチ、「Sbarro Super Eight」(スバッロ スーパーエイト)を回願する。 ホットハッチといえば、通常、強力なターボチャージャーエンジンと、前輪駆動のハンドリングを備えたハッチバックのイメージが思い浮かぶが、スーパーエイトはそれらとは異なる。しかし、これは単に標準から外れたものではなく、「ホットハッチ」がどのようなものであるかを示すまったく新しい青写真と言えるだろう。伝説のフランコ・スバッロ氏が考案したこのワンオフモデルは、論理に反し、ミッドマウントのフェラーリV8エンジンを積み、独特で風変わりなイタリアの雰囲気を保っている。 フロントマウントエンジンや、通常の前輪駆動または全輪駆動のセットアップの代わりに、スバッロはフェラーリ「308」の2.9L(2926cc)自然吸気90度V8SOHCを、ミッドシップ搭載した。これだけでも、おそらく史上最もクールなホッハッチのひとつと言えるだろう。 このスーパーエイトは、さらにクレイジーな「スーパー トゥエルブ」の足跡を辿っている。スーパーエイト誕生の2年前、1982年に公開されたトゥエルブが積んだのは、カワサキのバイク用エンジンだ。1.3L直列6気筒エンジンを2基搭載、2.6L12気筒エンジンとした。 スーパーエイトでは、「308 GTB」のフレームから始めて、それを短くし、特注のグラスファイバーボディを取り付けた。このクルマは非常にコンパクトで幅広のフットプリントを持ち、見栄えが素晴らしく仕上げられた。ボディは赤く塗装され、脚周りには、金色に塗装されたスポークを備え、BBSホイールが装着されている。 内装は、木製のアクセントが付いた茶色の革で装飾され、3本スポークのモモステアリングホイールとカスタムゲージが付くなど、クラシックで落ち着きのある質感が特徴だ。 フェラーリV8エンジンは、後輪を駆動する5速マニュアルトランスミッションと組み合わされ、ブレーキやダブルウィッシュボーン独立サスペンションなど、フェラーリ308のいくつかのコンポーネントもそのまま使用している。最高出力はわずか240psだが、他のどのホットハッチでも出せないサウンドを提供する。 このクルマの販売を手掛けているのは「Bring a Trailer」で、1984 年にジュネーブで展示された直後に最初の所有者に引き渡されたとしている。その後、スバッロ博物館に保管された後、スイスのコレクターが購入し、4 年前に現在の所有者に売却された。現在はパリにあり、欧州連合全域で道路登録できるほか、米国に輸入して登録することもできるという。 https://youtu.be/uUrcWDWoSlc?si=8q79VVoYhMDsyhDD
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