ボトックスの代替療法⁉︎ “ノートックス”によるエイジングケア、海外の美容トレンドに迫る
美容医療のなかでもより身近となってきたボトックス治療。けれども、顔のシワやリフトアップ、たるみの改善策として、ボトックス以外にもマッサージや美容鍼、さらには精神にアプローチするものまで、さまざまな選択肢が増えているのだとか。そこでUS版「ELLE」エディターが、ボトックスを使用しない“ノートックス(NO TOX)” の現在地をレポート!
より身近になったボトックス治療
2010年、最初の雑誌の仕事でアシスタントをしていた頃、上司が私を小部屋に呼んで声を低くして、「お昼にボトックスを打ったのよ」と言った。私は、なんて大胆なんだろう。なんてグラマラスなんだろう。そしてちょっぴり恥ずかしい! と感じたものでした。 この記憶はまるで100年前のことのように感じる。なぜなら2024年では、ボトックスを打つことは歯を磨くことと同じくらい物議の的になっているからだ。
今、私は30代後半に差し掛かり、これほど長い間ボトックスを避けてきたことに少し異端児のような気持ちを感じている。私がボトックスを避ける理由は、他の人がボトックスを選ぶ理由と同じくらい重要だ。つまり、どちらもさほど重要なことではないのだ。 しかし、ボトックスをしていないからといって虚栄心がないわけではない。私は、自分の顔が時間と共にどう見えるかを非常に気にしているのだ。幸いなことに、ボトックスを使用しない“ノートックス治療”、つまりボツリヌス菌に代わる治療法は、ソーシャルメディアのお陰で人気が高まり、より長期的に効果がある方法を希望することが、エイジングへの全体的なアプローチとなっている。 もし注射を見送るか、あるいは単に他の選択肢に興味があるならば、伝統的なものからスピリチュアルなものまでたくさんの選択肢がある。
ボトックスの代替法として中医学が人気に
中国伝統医学(TCM)は従来からノートックスであり、何千年もの間、体と顔へのナチュラルなトリートメントを提供してきた。 「ボトックスに代わるものとして、顔の美容鍼やカッサに多くの関心が寄せられています」と、ブルックリンを拠点とする鍼灸師で中医学の資格を持つサンドラ・ランシン・チウは言う。 彼女は鍼治療、カッサ、フェイスカッピングを組み合わせて印象的な肌の引き締め効果をもたらす方法をよく用いるが、これらの技術に対する期待を現実的に持つことが重要だと考えている。 「ボトックスは、より完全にシワを消すことを望む人には有効です」と彼女は言う。