まだ射程圏内!! E34型5シリーズこそ今だよ
■現在、お宝探し状態で中古車を見つけるのは困難に…
もはや中古車は見つけられたらラッキー状態で、かつての相場とはかけ離れた高値で流通する。需要と供給のバランスにおいて、後者が勝っているのでやむを得ない。そして差別化を図るにもうってつけなクルマに昇華している。 ネオ・クラシックカーの面白いところは、各メーカーの個性が今よりも強く滲み出ていることかもしれない。NVHをさほど重視することなく、BMWが思い描いたスポーティな高級ミドルクラスセダンらしさがE34型には色濃く残っている。 この頃までだ、ボンネットの開き方が一般的なクルマとは違う「逆アリゲーター」/「チルト式」を採用していたのは…。 エンジン音や振動、ステアリングの感触など、ドライバーの感覚に訴えかける要素を大切にした当時の設計思想は、現代の視点で見ると特別な輝きを放っている。 往年のBMWファンが、この個性的なモデルに今なお強い愛着を示すのも、そんな理由からなのだろう。